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【私の家族】中型犬を迎えた高橋惠子さん 先住犬と同じ名前を授けた理由とは「慈悲深い瞳を…」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・西村 綾乃

「シワは人生経験を重ねた厚み」 人生が輝く高橋さん流の老いのとらえ方

まるで少女のような可憐さも兼ね備える高橋さん【写真:西村綾乃】
まるで少女のような可憐さも兼ね備える高橋さん【写真:西村綾乃】

 ともに暮らして1年になるノアくん。聞き分けが良く、高橋さんがマスクをしてバッグを持つと「行ってらっしゃい」とお見送りしてくれるそうです。

「今は6月から始まる舞台の準備のため、午後から稽古場に行き、夜に戻るという生活をしています。数時間会わなかっただけなのに、『ただいま』と帰宅すると『帰ってきたの!』と全身で喜んでくれるんです。思いを伝えることの大切さを見習わなくてはと思います」

 愛を表現してくれるノアくんは、彩りをくれる存在と感謝しているそう。癒やしの時間にはもう一つ、欠かせないものがあるのだとか。

「昨年、ミュージカルに出演したことをきっかけに、自宅でも音楽を聴くようになりました。孫に流行っている音楽を教わって、back numberと髭男(Official髭男dism)が最近のお気に入りです。孫と一緒に髭男のライブに行ったこともあります」

 さらに、高橋さんはヨガにも打ち込んでいるそう。背中で合掌をするなど、その体のやわらかさに驚かされます。ふんわりとしたドレスに身を包んだ姿は少女のようです。数年前には出演する劇場に向かう途中、見知らぬ男性から「お茶に」と声をかけられた逸話も。

「日生劇場に行く途中に声をかけていただいたのですが、『私はこれから舞台に出るんです』とお別れして。後日、観にきてくださったと聞いてうれしかったですね。『老い』を悪いものと考えると抵抗感が生まれるかもしれませんが、抗えないもの。シワを『嫌だな』と思って過ごすのか、『人生経験を重ねた厚み』ととらえるのかで心は変わります。

 赤ちゃんのようにふっくらとした肌は魅力的ですが、役者の場合は、赤ちゃんやおじいさんなどいろいろな役の人がいるから物語に奥行きを出すことができます。死が近くにあると感じられるようになった今だから、いつ死ぬか分からないからこそ新鮮に輝いて見える世界がある。お迎えが来るまでの間、ダイヤモンドの原石のような魂を少しずつ磨いて、人生を輝かせたいです」

◇高橋惠子(たかはし・けいこ)
1955年1月22日、北海道生まれ。俳優。中学時代に地元の写真館でスカウトされ、70年に「大映」入社。同年に映画『高校生ブルース』でデビューした。同年公開の『おさな妻』ではゴールデン・アロー賞新人賞を受賞。ドラマ「太陽にほえろ!」(日本テレビ系)など多くの作品に出演するなど、テレビや映画、舞台などで活躍している。出演を予定している舞台『黄昏』はアーネスト・トンプソン原作の戯曲で、世界20か国以上で上演されてきた名作。米国のメイン州を舞台に、湖畔の別荘でひと夏を過ごすためにやってきた老夫婦とその家族を描いている。
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(Hint-Pot編集部・西村 綾乃)