どうぶつ
ドイツのペットショップに犬猫不在の理由とは 猫のお迎えに“バルコニー必須”の場合も
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2018年より、ドイツを拠点にサッカーライターとして活動する島崎英純さん。大の猫好きでもあることから、この連載では「海外で猫を飼う」というチャレンジをお届けしています。5回目の今回は、同国におけるペットとの出会いについて。お迎えの方法や事前審査には、動物の福祉を最優先とするドイツならではの考えが反映されていました。
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旅行先のベルギーで猫との暮らしの“大前提”を再認識
先日、高校時代からの友達が所用でドイツに来て、僕が暮らすフランクフルトまで訪ねてくれました。彼とはサッカー部でともに汗を流した間柄。せっかくなので僕自身の仕事も兼ねて、この時期に開催されたサッカーの大会「UEFAネーションズリーグ」のベルギー代表対オランダ代表を観戦するため、ベルギーのブリュッセルまで行ってきました。
新型コロナウイルス感染症の各種制限措置が解除されつつあるヨーロッパ諸国では、旅行者が着実に増加しています。有名観光地であるブリュッセルにもさまざまな国の人たちが訪れ、市内中心にある世界遺産の大広場「グラン・プラス」周辺は国際色豊かな様子になっていました。
旅行者の中には愛犬を連れて歩く人たちも見られました。ドイツやベルギーなどでは犬を列車に同乗させることができますし、ショップやカフェ、レストランには動物の同伴が許されているところも数多くあります。犬には常に人と寄り添っていたい性質があるため、旅行者は当然のように犬を家族として認識して、一緒にさまざまな場所へ出かけるんですよね。
一方で、猫の場合は「家につく」といわれるように、環境の変化に敏感。一緒に旅行する選択肢は限られます。もちろん猫の中にも「旅行好き」はいるかもしれません。ただ、総じて自宅でお留守番していただく方が双方の負担も和らぐように感じています。
その場合、例えば旅行者である家主の他に同居者がいれば愛猫を安心して預けられますし、他にも近隣の友人、あるいはお金を支払ってペットシッターさんにお世話をお願いするケースもあるでしょう。もちろん長期の旅行ともなれば難しい問題も生じますから、猫との共生は人が一時的に家を離れた際にも猫が安心して暮らせることを大前提として考えなければならないと、改めて認識しています。