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湧き上がる入道雲に3.4万人大興奮 夏が待ちきれなくなる一枚「ワクワクが止まらない」
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気象庁は14日、中国・近畿・東海・北陸地方で梅雨入りしたとみられると発表。日本列島は本格的な雨のシーズンに突入しました。そこで待ち遠しくなってくるのは、やはり定番といえるような夏の風景。夏を先取りしたかのような迫力満点の入道雲の写真が、SNS上で大きな反響を呼んでいます。この風景を目の当たりにした時の思いや苦労話など、撮影者のおくで(@photo_okina)さんにお話を伺いました。
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福井県内に出現した入道雲 海外のユーザーも即反応
四季がある日本において、季節の変わり目には雨がつきもの。曇天の空を見上げるとなかなか気持ちも上がりませんが、次の季節をより鮮やかにするための期間と考えれば、長雨の時期の過ごし方も変わるはずです。梅雨本番に突入した今、これからやってくる夏に向けていろいろな思いをめぐらせている人もいるでしょう。
抜けるような青空、照り付ける太陽、湧き上がるような白い雲……こんな夏空のイメージがすべて収められた1枚の写真があります。福井県で撮影活動をしているおくでさんが3年前の2019年9月11日に地元で目の当たりにした光景は、あまりにも強烈でした。
「ぶらっと撮影に出かけて、たまたま良い雲を見つけたので撮りました。雲の中でもとりわけ入道雲が好きで、他にもたくさん撮っているのですが、今まで見てきた入道雲の中でもかなり大きくて目を引きました」
道路を走るバスがこれから向かう先には、どんな世界が待っているのか。現実的に考えれば猛烈な雷雨かもしれませんが、ファンタジックな物語を想起せずにはいられない写真です。撮影したおくでさんは、この写真に「あの夏へ向かって」とのタイトルを付けてツイッターで公開しました。
どこかノスタルジックな一枚には3.4万件もの“いいね”が集まり、リプライ(返信)には「すごい写真」「大迫力最高です」「ワクワクが止まらない」「圧倒された」など称賛の声が。さらに「安易に夏の写真はダメなんだよぉ」と夏への期待感を膨らませてしまった方からの“悲鳴”や、海外ユーザーから「この雲の景色はジェット機のパイロットが見るものであって、バスの運転手が見るべきものじゃない」といったメッセージも寄せられています。
「写真を見て懐かしさを感じていただけたら」
こうした大迫力の光景に出会えるのも夏の魅力。しかし、おくでさんはこの写真の撮影時に少々苦戦したのだとか。
「機材は(ミラーレス一眼の)『FUJIFILM X-T2』に『XF90mmF2』(レンズ)なのですが、手ぶれ補正のないカメラなので、ぶれさせずに撮るのが大変でした」
おくでさんのコンセプトは「ただ、良いなと思った瞬間やものを撮っています。強いて言うなら、写真を見て懐かしさを感じていただけたらな、と思っています」というもの。こうした写真の世界に魅了されたきっかけには、意外な出来事がありました。
「失恋がきっかけで引きこもり気味になったので、外に出る趣味が欲しくて写真を始めたんです。親戚の結婚式に参加した時、叔父が使っていたカメラを使わせてもらって写真に興味を持ちました」
おくでさんはこれまで、写真を通して福井の魅力を発信する「hoyano film」という団体にも所属していたことがあり、福井県内で依頼を受けて撮影活動などを行っていました。これまで撮影してきた雲の写真などはツイッター以外にもインスタグラム(okina12)でも見ることができます。ひと足先に夏気分を味わい、これからの計画に思いを馳せてみるのもいいかもしれませんね。
(Hint-Pot編集部)