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飼い主の孤独死で取り残された犬 約1か月後に発見され新たな家族の元へ 米国で話題
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孤独死が社会問題化する中で、見落とされがちなのが一緒に暮らすペットの存在だ。孤独死の現場ではペットが犠牲になりやすく、たとえ生き残っても遺族が引き取ってくれることは少ないといわれている。米オクラホマ州では、1か月ほど前に瀕死の状態で保護された1頭の大型犬の行く末が話題になっている。飼い主が亡くなった後、何と約1か月もの間、雨水とわずかな食べ物で生き抜いていたという。そんな恐ろしい試練を乗り越えた犬が新しい家族に迎えられる様子が多くの人に感動を与えている。
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飼い主の遺族に引き取られていく様子が話題に
米オクラホマ州オクラホマシティのBella SPCA動物病院は先日、公式フェイスブックに1本の動画を投稿した。そこにはうれしそうな表情を浮かべて力強く歩く1頭のジャーマンシェパードが映っている。名前は「ガナー」。ほんの1か月ほど前までは生命の危機に瀕していたという。
米誌「ピープル」が伝えたところによると、ガナーが発見されたのは5月18日のこと。飼い主はその1か月ほど前までに亡くなっていたとみられ、屋外の檻に閉じ込められていたガナーは、そこで雨水と残された少量の食べ物でどうにか生き延びていたようだ。
飼い主の遺体とガナーを発見したオクラホマ郡の保安官事務所によると、発見当時のガナーは「筋肉が落ちてほとんど立てないほどに衰え、何千匹ものダニやノミに覆われた」状態だったという。
その後、保安官はオクラホマシティにあるBella SPCAレスキューセンターに連絡し、ガナーを保護してもらうことに。しかし、同署の公式フェイスブックでの報告によると、非常に状態が悪いガナーを診察した獣医師は「わずか数時間の命かもしれない」と言ったようだ。しかしガナーは近くにあるウッドレイク動物病院で治療を受けて何とか回復。その費用は地域の人たちからの寄付金で十分まかなうことができたといい、同施設は感謝を綴っている。
こうして元気を取り戻したガナーは数週間後、亡くなった飼い主の姪に引き取られることに。姪はBella SPCAに対し、「おじ(元の飼い主)はジャーマンシェパードを愛していた」と断言していたそうだ。こうして引き取られていったガナーは現在、新しい家族や犬の兄弟たちとともにテキサス州で幸せに暮らしているという。
フェイスブックに投稿された動画は1万回以上再生され、「ガナーの回復に関わったすべての人に神のご加護を! 私はただ幸せな結果が大好きです! 動物愛好家!!」「このベビーを連れて行ってくれてありがとう。間違いなく彼は愛されるでしょう」「彼は美しい! 彼の世話をしてくれてありがとう!」など、愛犬家たちから感謝のコメントがあふれている。
(Hint-Pot編集部)