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「また飼えばいい」「早く立ち直って」 愛犬を亡くした人が嫌だった&救われた言葉は?
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コロナ禍で犬を飼う人が増えているといいますが、生きとし生けるもの、いつかその命を終える時が必ずやってきます。愛犬の大半が飼い主よりも早く亡くなる現実を前に、つらい経験や想いをどうやって克服していけば良いのでしょうか。また友達や知人の愛犬が亡くなった時にどう接すれば良いのでしょうか。民間企業の調査から、実際に愛犬の死を経験した人の気持ちを探ってみましょう。
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愛犬の最期を看取ることができた人は約6割
株式会社PLAN-Bが運営するINUNAVI(いぬなび)は2021年7月、「ペットロス」に関するアンケート調査を実施しました。対象は愛犬を見送った経験がある全国10~60代の飼い主さん325人(男性100人/女性225人)です。
ペットロスとは、ペットを亡くした飼い主さんの体験や、ペットを亡くしたことによる悲嘆を指す言葉。まず、その言葉自体について知っていたかどうかを問う設問では、「知っていた」と回答した人が91.1%(296人)、「知らなかった」が8.9%(29人)でした。
次に、愛犬の看取りができたかどうかを尋ねる設問では、「できた」と回答した人が59.7%(194人)、「できなかった」が40.3%(131人)に。愛犬を看取ることができた飼い主さんが59.7%と半数を超えたのは幸いですが、仕事などの都合でどうしても間に合わないこともあります。
「看取ることができなかった」と回答した人が寄せた、実際のコメントを見てみましょう。
【看取ることができなかった時の気持ち】
「1人きりで逝ってしまったのだと思うと、胸が締め付けられるような気持ちになりました」(女性・30代)
「悲しかったが、最期を見ていないので、現在でも生きている気がしてならない」(女性・30代)
「最期の瞬間に都合悪く残業しており、とても悔いたが、もしかすると愛犬は死に際を私に見せたくなかったのかなとも思った」(女性・20代)
目を離した隙にいなくなり、交通事故で亡くなったことを知ったという人も。ちょっとした不注意が後々まで後悔する結果になるのはつらいことですね。
それでは、実際にペットロスを経験した人はどの程度いるのでしょうか? 「ペットロス経験の有無と今の状況」を尋ねる設問では、「経験はあるが現在は落ち着いている」が81.2%(264人)、「現在もペットロス」が8.9%(29人)、「経験がない」は9.8%(32人)でした。
現在もペットロスの人も含めると、実際に経験した人は9割超。また、喪失感が精神や体に影響を及ぼして重症化すると「ペットロス症候群」に陥ります。この経験について尋ねる設問では、最多は「ない」の69.8%(227人)、「あるが現在は落ち着いている」が26.2%(85人)、「現在もペットロス症候群の症状がある」は4.0%(13人)でした。
ほぼ7割の人が経験せずに済んでいますが、逆に考えると3割もの飼い主さんがペットロス症候群に苦しんでいるということに。悲嘆のプロセスに応じて周囲のサポートが必要かどうかも視野に入れたいものですね。