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執念の大逆転劇を演じたメイショウドトウの今 行儀良く水を飲む姿が話題「お利口さん」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・瀬谷 宏

穏やかに暮らしているメイショウドトウ(画像はスクリーンショット)
穏やかに暮らしているメイショウドトウ(画像はスクリーンショット)

 スポーツの世界ではファンの間で語り草となる「ライバル物語」。お互いが勝ったり負けたりを繰り返すパターンが多いですが、中には一方だけが勝ち続け、もう一方は後塵を拝し続けるというケースも見られます。26日(日)に兵庫県宝塚市の阪神競馬場で行われる日本中央競馬会(JRA)最高格付けのGIレース「宝塚記念」でも21年前、宿命のライバルに一矢を報いて感動のドラマを完成させたサラブレッドがいました。その馬の名前はメイショウドトウ。26歳になった現在、種牡馬からも引退して牧場でのんびり過ごす姿が繋養先のノーザンレイク(@NLstaff)の公式ツイッターで公開され、話題を集めています。

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2001年の宝塚記念で初のGIレース優勝を飾ったメイショウドトウ

 今週末に行われる第63回宝塚記念はJRAの上半期を締めくくる一戦。年末の大一番「有馬記念」と同様にファン投票で出走馬が選出されるグランプリレースです。今年は昨年のJRA年度代表馬のエフフォーリアなどGI優勝馬5頭が出走を予定。ファンの注目度も高まっています。

 そんな宝塚記念の歴史を語る上で欠かせないキーワードの一つが「逆転」。古くは1991年に3コーナー先頭の奇襲から宿敵メジロマックイーンを破ったメジロライアンも「逆転」の言葉にふさわしい一頭ですが、究極の大逆転劇を演じてファンの感動を呼んだのが2001年に同レースで優勝したメイショウドトウです。

 1999年1月にデビューしたメイショウドトウは多くの敗戦を繰り返しながらも地力を強化。翌2000年3月に初めて重賞レースを制し、その3か月後の宝塚記念で初めてGIレース出走を果たしました。そこで優勝したテイエムオペラオーとタイム差なしの2着に入る大健闘。その後の大躍進が期待されました。

 ところが、同年秋から冬に行われた天皇賞・秋とジャパンカップ、有馬記念のGIレース3連戦では、すべてテイエムオペラオーが優勝、メイショウドトウが2着という結果に。翌2001年4月の天皇賞・春でもテイエムオペラオーの2着に敗戦。GIレースでテイエムオペラオーに5連敗という屈辱を味わったのです。そんな中で迎えたのが2年連続の出走となった宝塚記念でした。

 逆襲を誓ったメイショウドトウの安田康彦騎手はスタートから積極的なレース運び。4コーナー手前から早めにラストスパートをかける作戦に出ました。一方、これをマークしていたテイエムオペラオーは4コーナーで他馬に寄られる不利を受けます。スパートのタイミングが遅れたライバルを尻目に、メイショウドトウは1着でゴール。“6度目の正直”で悲願のGI初制覇を果たしました。

水桶がいっぱいになるまでじっと我慢 途中でお礼(?)の仕草も

途中で「ありがとう」って言っている?(画像はスクリーンショット)
途中で「ありがとう」って言っている?(画像はスクリーンショット)

 そんなメイショウドトウは2001年12月の有馬記念(4着)を最後に現役引退し、2011年まで種牡馬として供用されました。その後は功労馬として余生を過ごしていましたが、2017年に認定NPO法人引退馬協会のフォスターホース(1頭の馬を多くの人が里親として育てる制度)に転身。26歳になった現在は、海外を含めたGIレースを4勝したタイキシャトルらとともに引退馬を預かる牧場「ノーザンレイク」(北海道新冠郡新冠町)で繋養されています。

 ノーザンレイクでは現在、代表を務める元JRA厩務員の川越靖幸さんと競馬ライターとしても活躍する佐々木祥恵さん、そして「メト」ちゃんと「チビ」ちゃんという2匹の猫がスタッフとして在勤しています。川越さんはかつて名門厩舎・藤澤和雄厩舎に在籍し、GI優勝馬のゼンノロブロイとゼンノエルシドも担当したという腕利き。「サラブレッドは高貴な生き物だと思っているので、馬たちの誇りも守っていきたい」という信念のもと、引退馬たちと日々向き合っています。

 牧場が運営する公式ツイッターは、各馬の日々の様子を写真と動画で公開中。最近では6月15日に撮影されたメイショウドトウのお行儀の良い姿が大きな話題を集めました。

 午前7時30分頃から放牧地に出て、午後3時前後には厩舎に戻るという生活を送っている「ドットさん」ことメイショウドトウ。この日は朝から晴天で気温も上昇している中、川越さんが各放牧地に設置された水桶に水を入れに行くと、すでに水桶の前で待っていました。

 すぐに川越さんはポリタンクの水を入れ始めますが、その際、メイショウドトウは水桶に顔を突っ込むこともなく、じっと我慢。川越さんが入れ終わったのを確認すると、水桶に口をつけおいしそうに水を飲み始めました。

 この動画が公開されると、5000件近い“いいね”が。リプライ(返信)には「入れ終わるまで待つドットさん行儀良すぎです」「ごくごくドットさん」「お利口さんすぎる」などメイショウドトウへの称賛の声が続出。また「水を入れ終わった後に『ありがとう』と言ってるかのように顔を上げて鼻を軽く鳴らすのもすごくいい」「お礼言ってるみたいでかわいい」と挨拶のような仕草に気づいた人もいました。