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食のプロが愛する食器 家族が幸せになるセンスの良い皿の選び方

公開日:  /  更新日:

著者:小田島 勢子

工夫次第でエコに お皿の意外な使い方とは

 また、お皿としてだけでなく、実は別の用途のために、わざと透明を選んでいます。

ボウルに透明皿をかぶせる「お皿のラップ」。エコなうえに省スペースになる工夫【写真:小田島勢子】
ボウルに透明皿をかぶせる「お皿のラップ」。エコなうえに省スペースになる工夫【写真:小田島勢子】

 それは、「お皿のラップ」。作り置きした料理や残り物のサラダやお肉をボウルに入れ、その上に透明のガラスのお皿を置けば、中身が見える簡易ラップに早変わり。そしてお皿なので、その上にもう一段、ボウルを重ねることができます。

 こうすれば、ラップいらずで、中身も見え、重ねられるので場所も有効に使えます。冷たくいただく料理はボウルのまま食卓へ。カバー代わりのお皿もそのままお皿として使うことができるので、洗い物もごみも増えません。

 中身は直接見えませんが、もちろん、陶器や色のついたガラス、ホーローでもできるエコな食材の保存方法ですので、ぜひお試しください。

 その他の私流の食器使いは、フリーマーケットにて購入したコーヒーカップで、茶碗蒸しをしたり、プリンを作ったり、大きめのお鍋は、インテリアとして見える場所に置いています。お鍋を使わないときはキッチンタオルを中にいれて、収納場所として利用しています。

ほんの少しの感触の違いが心の豊かさへと繋がっていく

シルバーにこだわるカトラリー類。アジのある色味も素敵【写真:小田島勢子】
シルバーにこだわるカトラリー類。アジのある色味も素敵【写真:小田島勢子】

 さて、カトラリーですが、こちらも購入は近くのガレージセール。

 選ぶポイントはデザインやメーカーよりも、一番は、素材がシルバー(銀食器)であること。スプーンやフォークの裏側に、「silver plate」や、「hotel plate」の刻印があり、画像のとおり空気に触れた部分が酸化して黒ずんでいるところがあったりすることもシルバー食器のポイントです。

 私がこれを使う理由として、口ざわりが柔らかいことにあります。もともとは昔、ホテルでコース料理などに使われていた食器だと思われますが、ステンレスやプラスチック素材のスプーンやフォークとは異なり、口当たりが本当にやさしく、お料理をさらにおいしく感じることができます。

 シルバーのお手入れは、日々使っていれば必要ありません。もしも黒ずんできたら、アルミ箔とお塩をお鍋に入れてシルバーが完全に浸かるくらいのお水に入れて沸騰させます。5分ほど煮れば、綺麗なシルバーに戻ります。

 シルバーだけでなく、木や陶器を子どもと一緒に使う事で食器に触れた時の温もりや音や口ざわり、ほんの少しの違いですが、食事に取り入れることで、心の豊かさを感じています。味だけでなく、見た目や触感や食事をするときの雰囲気すべてが合わさって「おいしい」は存在するものだと思います。作り手にとっても毎日の調理や準備が簡単で、片付けもシンプルであれば、こころのゆとりとなり、食卓を囲む皆と「おいしい」をより、楽しめるかもしれませんね。

(小田島 勢子)