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からだ・美容

シミのレーザー治療 夏は避けた方がいい理由とは 種類で異なる治療法を医師が解説

公開日:  /  更新日:

著者:岩淵 美樹

教えてくれた人:辻 晋作

日光性黒子、そばかすを早くきれいにしたいならレーザー治療

 レーザー治療はメラニン細胞を攻撃して破壊する方法です。レーザーでメラニンを焦がした後、ターンオーバーによって焦げた部分がかさぶたになってはがれます。はがれた部分に新しい皮膚が作られ、きれいな状態になるというわけです。

 消したいシミの種類や大きさ、濃さなどによって使うレーザーや照射レベル、時間が異なります。そのためシミの見極めは重要です。1回の治療で終わることもあれば、間隔をあけて数回行うこともあります。治療を行う前に、シミが薄くなるまでどのくらい期間がかかるのか目安をきちんと聞いておきましょう。

 日光性黒子やそばかすはレーザー治療によって薄くなり、気にならなくなります。ただし、肝斑に対しては注意が必要です。肝斑は炎症によって濃くなる性質があるため、強いレーザーをあてると濃くなってしまうのです。

 前回で肝斑とADMの区別が難しいというお話をしました。見誤って治療を進めると悪化してしまうこともあります。そのため、肝斑にもレーザー治療は可能ですが、弱いレーザーをあてて徐々に薄くしていきます。内服薬を併用し、1回のターンオーバー(約45日)を過ぎる頃に効果を実感できるでしょう。

日焼けをする夏はレーザー治療を避けたほうがベター

レーザーはメラニンに反応するため、的確な治療を受けるなら避けた方が良い(写真はイメージ)【写真:写真AC】
レーザーはメラニンに反応するため、的確な治療を受けるなら避けた方が良い(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 レーザー治療後に、海や山などの屋外レジャーに行くことは問題ありません。もちろん帽子や日傘、日焼け止めを塗るなどの紫外線対策は行ってください。

 ただ、屋外活動で紫外線を浴びた肌へのレーザー治療はおすすめできません。いくら日焼け止めを塗って対策をしても、紫外線を長時間浴びているとメラニンの活動は盛んになります。肌が真っ黒になっていなくても、日焼けをしている状態です。レーザーはメラニンに反応するものですから、消したいシミ以外の皮膚も黒くなっていると、その部分にも反応して火傷をする危険性があります。

 また、医師は火傷をしないように照射レベルを弱くしますから、シミに対しての効果も十分に得られません。的確な治療ができないので、日焼けしやすい夏はレーザー治療を避けた方がいいでしょう。夏が過ぎ、日焼けが落ち着いた頃の治療が効果的です。

 レーザー治療でシミが取れたり薄くなったりしても、私たちはメラニン細胞を持っていますから、紫外線を浴びると再発する可能性があります。時間が経って同じ場所にシミができるのはよくあることです。新しくシミができないように、毎日の紫外線対策は欠かせません。また、肝斑に対しては摩擦も大敵。治療と並行して予防ケアも行いましょう。

 シミに種類があるように、治療法もさまざまです。内服薬や外用薬を用いる場合でも副作用はありますし、レーザー治療にもリスクはあります。できてしまったシミをゼロにすることはできませんので、医師と相談し自分が納得できる治療法を選びましょう。

 カウンセリング当日に治療を受けることを決める必要はありません。無理に勧めてくるところは避けた方がいいかもしれませんね。

(岩淵 美樹)

辻 晋作(つじ・しんさく)

1974年1月17日生まれ。東京大学医学部卒。帝京大医学部形成外科、埼玉医科大形成外科、東京女子医科大非常勤講師として勤務しながら、28歳で美容医療の「アヴェニュークリニック」開業。42歳で再生医療専門の「アヴェニューセルクリニック」開業。医学博士、日本専門医機構認定形成外科専門医、日本再生医療学会再生医療認定医、「アヴェニューセルクリニック」再生医療統括医師。著書に「あなたを救う培養幹細胞治療」(集英社インターナショナル刊)、「靴の中に入れるだけ2Gかかとインソール」(主婦の友インフォス刊)、「ひざ痛は治る」(秀和システム刊)がある。