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リアルすぎるクラゲのアクセサリー 2万人を魅了したかんざし制作の裏側を聞いた
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クラゲをモチーフにした作品を数々手がけている藍水(@indigo_jf)さん。今夏の新作である「アカクラゲのかんざし」は、ツイッターで紹介されると2万件を超える“いいね”を集め、大きな話題になりました。これまでにも数々のクラゲに関する作品を制作している藍水さんにそのこだわりや制作を始めたきっかけなど、詳しいお話を伺いました。
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傘のリアルさや質感の違うビーズで再現した口腕がこだわり
藍水さんは、クラゲをモチーフにしたアクセサリーや雑貨、原画などを制作・販売しています。暗い場所でキラキラときらめく、趣向を凝らしたアクセサリーは一つひとつが手作り。幻想的な作品の数々には、たくさんのファンがいます。そんな藍水さんの作品でこの夏注目を集めたのが「アカクラゲのかんざし」でした。
アカクラゲは、傘部分に赤褐色のラインが16本ある、毒を持った赤いクラゲです。藍水さんは特徴的な傘の部分のベースカラーにピンクゴールドをチョイス。繊細な模様をリアルに描くことにこだわりました。そして、口腕(こうわん)と呼ばれる器官には、さまざまな質感のビーズを組み合わせ、細長い触手はチェーンを用いました。見る角度によって反射で色が変わり、まったく違った印象を受けるのもポイントなのだそう。
藍水さんがこの作品をツイッターで紹介したところ大反響を呼び、何と2.3万件もの“いいね”が集まりました。また、リプライ(返信)には、「しゅげぇぇええええ!! アート作品としてお迎えしたいのう!!」「うわっ! 素敵」「クラゲちゃんに一目惚れしました!」など、たくさんの称賛の声が寄せられました。
リアルさを追い求め、長期間に渡り試行錯誤
Q. アカクラゲのかんざし1つ当たりの制作時間は?
「かかった正確な時間をお答えするのは難しいのですが、2~3時間くらいかなと思います。基本に金属パーツとビーズを使用し、傘の部分は透明粘土というシリコン製の素材でできています。パーツや手順ごとに作業を分けて一気に制作することが多いので、それくらいの時間がかかりますね」
Q. 一番、苦労した点は?
「アカクラゲの傘の模様を、どうやって描くかに苦労しました。長い間、アカクラゲを制作しようと試行錯誤してきたのですが、傘の部分を納得できるクオリティに仕上げることがなかなかできずにいました。
アクリル絵具を使ったり、油絵具を使ったり、いろいろと試したのですが、素材の性質上、通常の画材が使えず……。そこで、ネイルエナメルと粉の顔料を用いて描く方法に行き着いたんです。
最初はネイルエナメルを使って描くことに難儀していたのですが、受注をいただいてたくさん制作したことによって、かなりクオリティが安定しました。ネイルエナメルと粉の顔料はそれぞれさまざまな色、きらめきのものを混ぜてオリジナルで作っています。なので、その色やキラキラした表情も見ていただけたらと思います」
今後もいろいろなクラゲを作っていきたい
Q. これまでに制作したクラゲアクセサリーは何種類になりますか?
「現在は制作していないもの、試作段階で止まっているものなどを合わせると、大体25~30種類あると思います。中でもミズクラゲを粘土で作ることがとても楽しく、これをモチーフに制作したアクセサリーがたくさんあります」
Q. クラゲのアクセサリー制作し始めたきっかけは?
「大学1年生の時に新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)に行ってクラゲの魅力にハマり、その年の文化祭でクラゲアクセサリーを制作して販売したのが最初のきっかけです。その時にお客様に見ていただけたのがうれしくて、その後は出店できるイベントなどに参加するようになりました」
Q. 今後、どんなものを制作したいと考えていますか?
「作ってみたいクラゲはたくさんいます! クラゲは種類が多く、形も色も本当に多種多様なので、表現のアプローチの幅もとても広いと思います。
技術的にまだ実現が難しかったりするものや、素材の条件をどうやってクリアするかなどに頭を悩ませることが楽しいです。今後も制作を続けて、いろいろな種類のクラゲを作れるようになれたらうれしいです」
藍水さんは今後、8月11日(木・祝)に開催される「第二回いきものフェス」(東京都産業貿易センター台東館)と、10月1日(土)、2日(日)に開催の「博物ふぇすてぃばる!8」(九段下科学技術館)の1日目に参加予定。作品を直に手に取ってみたい人や藍水さんに直接こだわりを聞きたい人は足を運んでみてくださいね。
(Hint-Pot編集部)