からだ・美容
38歳で乳がんに罹患した女性 仕事はどうすれば? 気になる出費や保険のこと
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今年2月に乳がんが突然判明し、3月末に右胸の全摘手術を受けた38歳の島田みゆさん。ライターやヨガ講師、海外ツアーコンダクターとして日々忙しく過ごしていましたが、現在は化学療法中です。同世代の女性に乳がんのことを知ってほしいという思いで始めたこの連載では、さまざまな実体験を綴っています。第11回は乳がんが発覚してからの仕事との付き合い方、そして実際にかかる出費や保険の存在などについてです。
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治療に専念すべく、仕事はいったんストップ
乳がんだと分かった直後、よぎったのは今後の仕事のことでした。入院、手術となれば、確実に休みを取らなければなりません。2020年3月以降、コロナの影響で旅行の仕事が休業状態になってからは、ライターの仕事がメイン。フリーランスの立場としては、それまで続いていた仕事やつながりを止めるのはかなり勇気がいりましたが、中途半端に受けてしまえば、相手に迷惑がかかってしまいます。責任を持って仕事をするためには、すべてストップせざるを得ませんでした。
そのため、1月末にクリニックで乳がんの疑いがあると言われてからすぐ、すでに決まっていた案件は2月の精密検査前にすべて前倒しにして詰め込みました。クライアントには事情を話し、それ以降はいったんストップ、治療に専念することにしました。
在宅フリーランスだからこそ、治療しつつ仕事ができる一面も
一時的にはストップさせたものの、のちに「在宅でもできるフリーランスという職業だからこそ、治療しながら自分のペースで仕事ができる」ということに気づきました。
入院や手術の日程は目安がつきますが、術後の経過や体調は予測不能。その後の体調や治療計画次第なので、いつまで休むのかという判断が難しく見通しが立ちづらいものです。術後の治療計画は病理検査が出てから決まるため、だいたい手術の数週間後~1か月後。抗がん剤による化学療法がスタートとなれば副作用の出方も人それぞれ、受ける度に変わることもあるので、ますます先が読めません。
現在、絶賛化学療法中ですが、投薬後10日間は体調が安定しないので、外出する仕事は少々リスキーで難しい状況です。ただ、一日の中でも波があり、横になっていないときつい時間もあれば、調子がいい時間もあります。また10日過ぎれば、だいたいこれまでと変わらず動くこともできる状態です。そのため、以前よりもスローペースではありますが、治療をしながら仕事ができています。
それも通勤、勤務時間の拘束、対人的な問題なども気にせず、時間のコントロールができる在宅の仕事だからこそだと思っています。