どうぶつ
愛犬が言うことを聞かないダメ習慣は? 訓練士が教える効果的なしつけ方
公開日: / 更新日:
教えてくれた人:稲垣 芳人
家族間でルールに矛盾はない? “報連相”が重要
次に気をつけたいのが、ルールに統一性があるかということ。家族など複数人で飼育している場合にありがちなのが、人によって違うことを教えているという状態。
「例えば、お父さんがお子さんに対して『夜8時までに帰ってくればいい』と良いと言っていたのに、お母さんに『門限は5時だ』って言われたら、どちらを信用すれば良いか分からなくなりますよね。このように、人間だって両親でまったく違うことを言われたら困ってしまいます。だから、家族間でルールを統一することが大切なんです」
家族みんなで犬を一人前にするという同じ目標を持ち、家族間でコミュニケーションを取って矛盾をなくしていくことが重要です。
「犬の訓練は、飼い主が愛犬の状態をよく理解し、しつけの必要性ややり方を理解していないとできません。だから、家族間で“報連相”(報告・連絡・相談)を密にすることが大切なんです」
犬のしつけに困った場合、稲垣さんは訓練士や訓練所にすぐ相談することをおすすめしています。なぜなら、いわゆる“噛み犬”状態になってしまってからでは、矯正するのが犬にとっても飼い主さんにとってもとても大変なことだからです。
「早いうちに人間側が学んでほしい」と稲垣さん。犬のトレーニングは生涯続きます。犬との絆を深めるコミュニケーションと考え、すぐに相談できる訓練士がいれば、きっと楽しく続けられることでしょう。
(Hint-Pot編集部)
稲垣 芳人(いながき・よしと)
公益社団法人 日本シェパード犬登録協会の公認訓練士二級。2007年から2016年にかけてドックスクールで犬種問わず訓練繁殖を学ぶ。2017年、「Hundeschule Inagaki(フンデシューレ・イナガキ)」を開業。出張訓練を中心に、犬との関係の作り方を教えている。