からだ・美容
乳がんで全摘手術 終了後に自分の姿を見た39歳女性「胸が板!」 医師の技術に感心
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今年2月に乳がんが判明したライターの島田みゆさん。39歳の誕生日を迎えた直後に右胸の全摘手術を受け、現在は薬物療法中です。日本人女性が人生で乳がんに罹患する確率は9人に1人。島田さんは同世代の女性に乳がんのことを知ってほしいと、この連載でさまざまな実体験を綴っています。手術編の前回に続き、今回は麻酔から覚めた後について。術後に初めて自分の姿を見た感想はどのようなものだったのでしょうか。
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術後4時間は安静時間 終了後に立ち上がってみると歩ける予感が
約2時間の手術を終え、午後2時頃には病室に戻りました。その後は約4時間、午後6時頃まで要安静とのこと。看護師さんから「スマホ見ますか? 枕元に置いておきますか?」と聞かれましたが、ひとまず今はそこまでの気力はないと思い、休むことにしました。
すすめられるということは、見ても良いことが意外で、見る人は多いのかと逆に驚きました。また、安静中は酸素マスクをつけて仰向けに寝ている状態。手術の傷の痛みより、やたらと全身が熱いことと、仰向けで動けず腰がだるいことの方が苦痛でした。
あまり寝つけないままようやく午後6時。安静状態から開放される時間になると、看護師さんが様子を確認しにきてくれました。
自分の感覚的に起きても大丈夫そうな感じだったので、「ちょっと動いてみてもいいですか?」と酸素マスクを外し、少しずつベッドから起こしてもらいました。手術した胸には体液や血液を排出するドレーン(管)、腕には点滴、下半身には尿管もついているので、いろいろと気にしながら、恐る恐る左側に脚を出してベッドのフチに座ります。
さらにゆっくりと、その場で立ち上がってみました。「立ちくらみはないですか?」と心配する看護師さんとは裏腹に、特に違和感はなく、これなら歩けそうな予感がします。尿管を外すのは明日でも良いと言われましたが、抜くと歩けるためトイレにも自分で行けるそうなので、その場ですぐに抜いてもらいました。
術後数時間で徒歩移動が可能に 痛みは想像よりはるかに少なく
まずはトイレまで歩いてみようと、点滴スタンドを引っ張りながら一歩ずつスローモーションで歩き始めてみました。麻酔の切れ方や反応には個人差があり、「当日はとても立ち上がれなかった」「数日間はめまいがした」「術後すぐに歩くのは無理」という体験談を見ていたので心配もありましたが、めまいや立ちくらみ、意識が朦朧とする感覚はありません。
私はたまたま麻酔の影響が少ないタイプだったのかもしれません。むしろ、仰向けで寝ている方がだるかったので、立っている方が楽なくらい。その後も何度か、気分転換も兼ねて“トイレ散歩”をしていました。
肝心の切除した右胸の辺りは多少痛みがあるものの、想像していたよりははるかに少なく、痛み止めの点滴や追加の薬をリクエストするほどではありませんでした。全身の熱さの方が気になってあまり寝つけませんでしたが、日中手術で寝ていたから仕方ないと一晩やり過ごしました。