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子ども用に高級菓子を用意…タワマン管理組合の“依頼”が無茶すぎる! 住人女性の嘆き

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:姉帯 裕樹

「管理組合」は法で定められた「無ければならない」組織

 そもそも管理組合とは何なのでしょうか? また、必ず参加しなければならないものなのでしょうか? 不動産のプロ「コレカライフ不動産」の姉帯さんに伺いました。

「管理組合は『建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)』という法律により、区分所有者全員で構成されることが決められています。マンションを買って区分所有者になると、管理組合には自動的に加入していることになるんです」

 分譲マンションで構成された管理組合では、住人が持ち回りで理事をやることが決められています。法的な強制力はないものの、区分所有者としての「義務」と「権利」を果たす場になるそうです。

「マンションの運営管理に関することは、ほとんどの場合(特にタワマン)で外部委託されています。理事会が行うのは修繕積立金の使い方や管理組合規則の改定、住人からの苦情についての考査や、役員の選任などです。

 管理組合による『総会』は年1回以上の開催が義務付けられていて、区分所有者は原則、全員参加が求められます。もちろん、まだ住んで1年に満たない方でも、区分所有者であれば理事会に参加するのは当然のことです。

 理事になることを『面倒だから』と嫌がる方もいらっしゃるようですが、僕は晃子さんの同僚と同様に『やった方が良い!』という意見ですね。先ほども言いましたが、細かいことは外部委託した管理会社が行ってくれるので、そもそも『面倒』になるほど、やらなければいけないことはありません。

 しかし、たとえば管理人が能力不足だった場合や、管理会社が決めた外注業者の仕事が雑だった場合など細かな問題が起こった際、自身が理事であれば問題提起しやすいですし、手っ取り早く改善することができます。

 逆に、義務であるはずの理事を断っておいて、あれこれ文句だけ付けるのは悪手というもの。自分が暮らしやすいマンションにしていきたいと思うのなら、理事会に参加しない手はありません」

 ちなみに、こうした姉帯さんからのアドバイスを晃子さんに伝えたところ、「分かった。『イベントをやるのはいいけれど、お金を出せ!』というのを止めさせてみせる!」と、やる気を見せていました。

 今回の晃子さんが経験した押し付けは、きっと晃子さんが理事になることで解決を迎えることでしょう。それにしても、イベントのたびにお金を要求されることがあるなんて……皆様も購入の際は、こうした落とし穴にお気を付けください。

(和栗 恵)

姉帯 裕樹(あねたい・ひろき)

「株式会社ジュネクス」代表取締役。宅地建物取引士の資格を持ち、不動産取り扱い経験は20年以上を数える。独立した現在は目黒区中目黒で不動産の賃貸、売買、管理を扱う「コレカライフ不動産」として営業中。趣味はおいしいラーメンの食べ歩き。