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高さ7ミリ! ミニチュア切子グラスに3万人驚愕「神や」
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江戸切子や薩摩切子など、伝統工芸品としても有名なガラス細工「切子」。美しい文様の切子グラスを使うと、普通の水でもぐっとおいしく感じられますよね。ここにもそんな切子グラスが6つ。夏らしいさわやかなカラーも目を引きますが、どこか違和感が……。よく見ると、写真左からは人間の指が伸びています。実はこのグラス、高さ7ミリほどしかないミニチュアです。作者は北海道在住のミニチュアアーティスト、八戸めぐみ(@meguxmini)さん。ミニチュアの世界にハマったきっかけなど、詳しいお話を伺いました。
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原点は陶芸教室で作ったミニチュア急須
ミニチュア制作を始めて18年ほどになるという八戸さん。始めたきっかけは、当時お勤めだった陶芸教室でミニチュアの急須を作ったことでした。
「余った粘土で作ったものが人気になり、『みんな、小さなものが好きなのだな』と思いました。それからミニチュア制作をするようになったんです」
そうして扉を開いたミニチュアの世界。家具やフラワーアレンジメント、食品などさまざまなモチーフのミニチュア作品を作るようになりました。そして2018年、転機が訪れます。
「2018年に小さな展示会をすることになったんです。そこで、もっと目を引くキラキラした作品を作る必要があるな……と考えて、思いついたのがミニチュアの切子グラスでした」
アクリル棒から美しい切子グラスに 制作期間は3~10日
本物の切子グラスは色付きのガラスを削って作ります。八戸さんのミニチュアはアクリル棒が素材です。まずはそこからグラスの形を削り出し、着色と乾燥を経てやっと文様を彫刻。1つ完成するまでに3~10日ほどかかるそう。本物顔負けの丹念な作業です。
「一番難しいのは最後の彫刻です。工程一つひとつに何時間もかかるので、最後の彫刻で失敗してしまうと、それまでの数時間が無駄になってしまいます。それでも仕上がった時の達成感や反響から、ミニチュア切子グラス作りにどんどん夢中になっていきました」
こうして次々とミニチュア切子グラスを発表した八戸さん。今回ツイッターで大きな注目を集めたのは、アジサイをイメージして制作したものです。繊細な文様の組み合わせなどが見事な作品でした。
投稿は3.6万件もの“いいね”を集めた他、リプライ(返信)には「本物の切子グラスでも制作過程が大変そうなのに、ミニチュアで精巧に作る技術がすごいです」「もはやどんな作り方してるのか想像できない!」「神や」など、驚きの声が並んでいます。
唯一無二の美しさを誇る八戸さんの作品は、海外からも注目を集めています。また、SNSはツイッター以外にインスタグラム(meguxmini)でも大人気。展示会などにも不定期で出展しているそうなので、ぜひ足を運んでその小ささと精巧さを自分の目で確かめたいですね。
(Hint-Pot編集部)