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隣室が壁を叩いて抗議…魔の2歳児を育てるタワマンマダム 騒音問題で取るべき策とは

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:姉帯 裕樹

子どもが壁におもちゃをぶつけると、隣家から「ドガッ」という音が…(写真はイメージ)【写真:写真AC】
子どもが壁におもちゃをぶつけると、隣家から「ドガッ」という音が…(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 タワーマンションの購入を考えている方や、実際に住み始めた方が気にすることの一つに「防音性の問題」があります。一般的にマンションは戸建て住宅と比べて上下左右に音が響きやすいといわれていますが、タワーマンションの場合はどうなのでしょうか。今回は騒音問題に悩むタワマンマダムからの声をお届けします。アドバイザーは東京・中目黒で「コレカライフ不動産」を営む姉帯裕樹さんです。

 ◇ ◇ ◇

“魔の2歳児”になった子どもが壁におもちゃをぶつけるように

 今お話を伺ったのは、神奈川県内のタワーマンションに住む刈谷崎沙良さん(仮名・20代後半)。20代前半で会社の取引先社長と結婚し、タワマンで同居を始めました。

 人気の街の美しい夜景を見晴らすタワマン暮らしは快適そのもの。溺愛の上にたっぷり甘やかしてくれる配偶者との生活に満足していた沙良さんは一昨年、念願の子宝に恵まれました。

 生まれたのは男の子。夜泣きも少なく、1歳半を過ぎる頃までは比較的育てやすかったのですが、トコトコと歩き始めた頃から生活が一変します。少しでも目を離すと思いもよらない場所に入り込んでしまうため、ベビーゲートやベビーモニターを付けたり、できる限りの対策を講じたそうです。

 今年に入って、いわゆる“魔の2歳児”と呼ばれる時期に差しかかると、さらに問題が起こりました。イヤイヤをして泣きわめいては、手当たり次第におもちゃを投げて、壁にぶつけるようになったのです。

 投げるといっても、手元にあるのはプラスチック製の小さなおもちゃやぬいぐるみ、木製の積み木など。それでも沙良さんは「壁に傷が付いたらどうしよう?」とハラハラしながら、懸命に子どものご機嫌を取る毎日でした。

子どもがおもちゃを投げた回数だけ壁を叩く音が…

 そんなある日、子どもがいつものように暴れておもちゃを投げると、「ドガッ!」という聞き慣れない音が耳に入りました。

「あれ? 何の音だろう……そう思ったのが最初でした。その後、息子が壁におもちゃをぶつける度にドガッという音が聞こえるようになり、しばらくしてようやく『ああ、これ、隣の人が壁を叩いているんだ』って気がついたんです」

 慌てて子どもに物を投げないよう何度も諭しましたが、子どもはその反応が面白いのか、わざと物を投げることも。

 すると「カツン」「ドガッ」、「カツンカツン」「ドガッドガッ」と、投げた回数に呼応するように、同じ回数だけ壁を叩く音がするようになり、沙良さんは恐怖を覚えるようになりました。

「床に敷くクッションマットを壁にも貼りたいと夫に相談したのですが、『この広い壁一面に無様なものを貼るつもり? 俺が帰ってきてくつろげる部屋じゃなくなるじゃん』って却下されてしまいました。

 子ども部屋だけは何とかマットを貼って対策しているのですが、主におもちゃをぶつけるのはリビングの壁。40畳くらいあるので、確かに壁全面にマットを敷くのは厳しいかもしれないのですが……もう、何かある度にドガッと壁を叩かれるのが怖くて怖くて……。

 それと……これ、すごく疑問なのですが、息子が大声で泣き叫んでいる時は壁ドンされないんですよ。どうして物が当たった時だけ反応するのか? 夫には戸建てに引っ越ししたいとおねだりするつもりです」