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僕の犬がいる…聴力を失いつつある少年と耳が聞こえない保護犬 米国で運命の出会い
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数多くの動物保護団体が存在する米国。毎年、たくさんの保護犬たちが新しい家族に引き取られていきますが、ハンディキャップがあると難しい場合もあります。耳が聞こえないため、なかなか里親が見つからなかった1頭のミックス犬。しかし、SNSのおかげで運命の出会いを果たし、優しい家族の元で新たな生活をスタートすることが決まりました。里親に名乗りを上げたのは、聴力が徐々に失われつつある14歳の少年だったそうです。
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社交的でフレンドリーな保護犬デイブ しかし里親が見つからず…
聴覚が失われつつある14歳の男の子と、耳が聞こえない6歳のブルドックのミックス犬。彼らの心温まる絆が米国で話題を呼んでいます。「そうなる運命だ。耳が聞こえない犬のデイブが聴覚を失いつつある男の子の家族に」と伝えたのは、米メディア「デイリー・ポー」でした。
物語の主役は、白いブルドックのミックス犬「デイブ」。ミシガン州ミッドランドの動物愛護施設「ヒューメイン・ソサエティ・オブ・ミッドランド・カウンティ(HSOMC)」で暮らしていました。
同施設で広報を担当するケーシー・ニコルソンさんは、デイブについて「子どもたちとたくさん遊んでくれます。最高に紳士で優しく、社交的でフレンドリーなんです」と語っています。
同施設はこの夏にイベントを開催し、米国中で2万9000匹の動物たちを里親に送り出してきました。それにもかかわらず、デイブの引き取り手はなかなか見つからなかったそうです。
「僕の犬に違いない」 息子の提案で引き取ることに
そんな中、物語のもう1人の主役14歳のウォーカー・カジノーくんが、SNSでデイブの写真を発見します。そしてウォーカーくんは、母親のミンディさんにこう訴えました。
「みんなでミッドランドに行かなきゃいけない! 僕の犬はそこにいるんだ! そこにいる耳の聞こえない犬は僕の犬に違いないよ!」
記事によると、ウォーカーくんは自閉スペクトラム症と診断されており、ここ数年で聴覚を失いつつあるそうです。そんな愛息たっての希望とあり、家族はイベントの最終日にHSOMCへ向かいました。
「私たちは彼なしで帰れないことが分かりました」
それは本当に運命の出会いでした。ウォーカーくん一家が施設に入ると、デイブはすぐに近づいてきたそうです。「私たちは彼なしで帰れないことが分かりました」とミンディさん。「デイブ」という名前は、ウォーカーくん一家にお迎えされる際に新たに授けられたのだそうです。
また「適応期間はゼロでした。ずっと私たちの家族だったようです」とも。家に連れ帰った後、家族はデイブが手話でコマンドを覚えていることを発見。すると、手話の習得に後ろ向きだったウォーカーくんが、手話の受け入れに積極的になったそうです。
ミンディさんは「今やウォーカーはぞっこんです。耳が聞こえなくても大丈夫。『僕の犬も耳が聞こえないんだよ』という感じですね」と、愛息の変化を語っています。
「これは運命でした。(ウォーカーとデイブは)お互いを救ったのです」
このニュースには読者も次々に反応。「何て素晴らしい! このストーリーに涙が流れてくる。デイブと新しい相棒に幸あれ」「この物語は大好きだ」「何てハッピーエンディングなんだ」などの声が寄せられ、感動の輪が広がっています。
(Hint-Pot編集部)