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どうぶつ

世界に約3000頭 幻の「黄金の馬」に注目集まる 青森の牧場が国内で唯一繁殖

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

5頭のアハルテケを迎え繁殖を行う長谷川牧場

長谷川牧場で誕生した日本で2頭目のアハルテケ「ソロモン」【写真提供:アハルテケ長谷川牧場(@golden_horse_jp)】
長谷川牧場で誕生した日本で2頭目のアハルテケ「ソロモン」【写真提供:アハルテケ長谷川牧場(@golden_horse_jp)】

 長谷川牧場の公式ツイッターで今年8月、アハルテケの「バグラハヌム」の動画が公開されました。アゴをプルプルさせながらスイカの皮をむしゃむしゃとむさぼり、残った甘い汁を逃さないように口の周りをペロペロと舐めるキュートな姿です。この「黄金の馬」の動画は、1万7000回以上再生されるなど注目を集めています。

 長谷川牧場は2019年に開場。2016年頃にエストニアでアハルテケに魅せられていた長谷川さんは、開場にあたり交渉を重ねて5頭のアハルテケを輸入しました。ただ輸入にあたっては、過去に日本で生息していなかった動物だっただけに、手続きは大変だったそうです。

 ましてや単一種。輸入しようとした馬たちの血統をさかのぼると、遠くない血筋に同じ名前があることも。長谷川牧場は繁殖も目的にしていたため、近親配合にならないよう細心の注意を払ったそうです。そうして生まれた子馬は5頭。輸入した分も合わせると総勢13頭になりました。毛色はすべてが黄金ではなく、茶色っぽい鹿毛(かげ)や、黒っぽく見える青毛(あおげ)もいます。

呂布や関羽も愛したとされるタフな馬 原産地はトルクメニスタン

 アハルテケの原産地は、トルクメニスタンといわれています。同国は国土の85%が砂漠。黄金の馬体は砂漠での保護色になったそうです。一時期は戦禍で1500頭ほどまで減りましたが、徐々に回復していきました。

 持久力に優れたタフな馬で、1日に500キロを走ったという伝説もあるほど。五輪に出場した実績もあり、1960年のローマ大会、1964年の東京大会、1968年のメキシコ大会では、馬場馬術で3大会連続のメダル(メキシコは団体)を獲得しました。

 中国の名作古典小説「三国志」好きの方なら、「赤兎馬(せきとば)」をご存じでしょう。呂布や関羽などが乗っていた馬もアハルテケだったという説があるそうです。また2016年には、ロシアのプーチン大統領からバーレーン国王にプレゼントされた馬でもあります。

牡牝の体重差は100~150キロ 体にはさまざまな特徴が

トレッキングコースの一部【写真提供:アハルテケ長谷川牧場(@golden_horse_jp)】
トレッキングコースの一部【写真提供:アハルテケ長谷川牧場(@golden_horse_jp)】

 長谷川さんによると、アルハテケの体にはさまざまな特徴があるそうです。

「体がやわらかい。本当は乗らないと分からないのですが、走りがダイナミックでなめらか。牡馬は特に体が大きいので乗っていて気持ち良いんですよ。皮膚は薄いけど強い。金ブラシでも大丈夫」

 牡馬(ぼば)の体重は概ね550~600キロ、牝馬(ひんば)は450キロほど。サラブレッドは牡牝に大きな差はありませんが、アハルテケはそうではないのも特徴のようです。

 同牧場では、有料でトレッキングも可能。サラブレッド人気は続いていますが、この秋は世界的にも貴重なアハルテケにも注目してみてはいかがでしょう。

(Hint-Pot編集部)