どうぶつ
引退馬ナイスネイチャ 人間なら90歳代の超高齢に 余生の過ごし方は?
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競走馬としての生活を終え、認定NPO法人引退馬協会のフォスターホース(1頭の馬を多くの人が里親として育てる制度)に転身し、“第二の馬生”で引退馬の世界に一石を投じたのがナイスネイチャです。人気ゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」の影響が大きいとはいえ、バースデードネーション(寄付)は2021年に約3600万円、今年は約5400万円が集まり、他の引退馬の長期的な支援を可能にしました。今年で34歳、存命中のJRA重賞で勝利した馬では最長寿となったナイスネイチャ。普段の暮らしぶりなどについて、浦河渡辺牧場の担当者さんにお話を伺いました。
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歳を重ねて寂しがり屋に メテオシャワーと放牧
浦河渡辺牧場の公式ツイッター(@urakawawatanabe)には、ナイスネイチャが早朝から元気にむしゃむしゃと草を食む動画がアップされています。ファンからは「こういう“馬生”が幸せっていうんじゃないか」「長生きしてほしい」「いつか会いに行きたい」という返信(リプライ)が寄せられました。
普段のネイチャについて担当者さんは、歳を重ねてから寂しがり屋になったと語ります。
「まだ暑い日が多いので、明るくなって周囲が見えるようになった頃、最近は午前5時ぐらいから放牧して、暑くなったら厩舎で涼ませています。白内障もあり、しっかり周囲が見えるようになってから放牧するため、順番は最後の方です。その日の暑さやお天気次第ですが、午前8時に厩舎に戻ることもあるんですよ。
歳を取ってから、性格はだいぶ温厚になりました。若い頃は牧場の王者のような振る舞いでした。ちょっとだけ威張っていたというか、威厳が出ていましたね。1頭放牧をしていた時期が長かったのですが、歳を重ねてからすごく寂しがり屋になった。そこで、お友達と放牧するようになったんです」
歳を重ねれば性格が丸くなるのは、人間と同じでしょうか。以前は、セントミサイル、メテオシャワーとともに放牧されていましたが、セントが4年前にこの世を去ってしまったため、今はメテオが大親友。常に一緒に過ごしているそうです。