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愛犬との思い出を共有する“犬の図書館” 飼い主同士の絆深める取り組みが米国で話題
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大切な家族の一員であるペットにも、いつか必ずお別れの時が来ます。そんな時、飼い主の多くは深く悲しみ、喪失感に包まれるでしょう。一方で、心の傷を癒やしてくれる何かがあれば、困難な状況から立ち直るきっかけになるかもしれません。米国では、愛犬を亡くした飼い主のために登場した“犬の図書館”が話題になっています。一体どのようなもので、発案のきっかけとは?
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愛犬との思い出の品をシェアできないか 近隣住民が力を合わせ“図書館”設置
愛犬を亡くした飼い主のための“犬の図書館”が先日、米ミネソタ州ミネアポリスのウィルソン・ストリートに登場しました。地元テレビ局「CBSニュース・ミネアポリス」電子版が、この創造的なプロジェクトについて報じています。
“図書館”と言っても、建物ではありません。木でできた小さな小屋が木柱の上に設置されています。一般的な家庭の郵便受けよりも少し大きいサイズ感でしょうか。
この“犬の図書館”には犬用の水飲み機も設置されていて、わんちゃんはのどを潤すことができます。さらに小屋の扉を開けると、中には犬用のおやつに加え、愛犬が使っていたおもちゃや革紐、バッグなどが収納されていて、愛犬家はそれらを自由に使えるシステムになっています。
記事によると、“犬の図書館”を思いついたのは近くに住むリサ・クロンクさん。発案のきっかけをこう話します。
「2週間と少し前に愛犬の『チャーリー』がこの世を去った時、近所の人たちが小さなブーケを持ってきてくれました。そこで、近所の愛犬たちの間でシェアできるものを持ち寄れないかと、私たちは話し合ったんです」
この発案からわずか数日、近隣住民のウィル・マウンドさんが木工作業の技術を駆使して思いを形にしました。マウンドさんは、「世の中には現在ネガティブな事柄がたくさんあります。だから、新しいことができるのはすごくいい気分です」と“犬の図書館”制作を振り返ります。
また、“犬の図書館”には思い出の品をシェアするといった以外にも、ある工夫が。それは、図書館の屋根部分に設置された亡くなった愛犬のネームプレート。これにより、愛犬家たちは心の傷を分かち合い、互いの絆を強めているそうです。
“犬の図書館”は他州でも報じられるなど、米国内で話題になっています。今後、この取り組みがどのような広がりを見せるか注目が集まります。
(Hint-Pot編集部)