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車上生活する家族を見過ごせない 米国で保安官が見せた親切心に大反響 「愛が答えだ」
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米国では近年、住宅価格の高騰を受けて路上生活者だけでなく“車上生活者”も急増。特に車上生活者に関しては、駐車規制を強化する自治体も増えるなど、取り巻く環境が厳しくなっています。そんな中、フロリダ州で1人の保安官がパトロール中に出会ったホームレスの一家に救いの手を差し伸べ、大きな話題に。「涙をこらえられない」と感動を呼んでいます。
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「私の決意は固かった」 家族の苦しい姿を見て保安官が粋な計らい
車上生活をしている一家に、保安官が粋な計らいで救いの手を差し伸べる――。そんな感動の物語を報じたのは、米紙「マイアミ・ヘラルド」でした。
同紙によると、今回の出来事が起こったのは現地時間21日。フロリダ州のパームビーチ郡保安官事務所に勤務しているケネス・トーレンス保安官がこの日パトロールをしていたところ、ある家族が救助を求めているとのテキストメッセージを受け取りました。
その現場に向かっていたところ、交通事情の関係であるホームセンターの駐車場を使わざるを得ない状況に。そこでトーレンス保安官は、偶然にもバンの前に座っている5人の子どもを発見しました。車内には母親と祖母の姿も。そして祖父がこの時、店内で有償の献血を行っていたそうです。
路上に座りながらシリアルバーを食べていた子どもたちを見たトーレンス保安官は、その姿にいてもたってもいられずある行動に。子どもたちのためにファストフード店で食べ物を買ってくると申し出たのです。この親切な行動に、祖母のタミーさんは思わず涙を流しました。トーレンス保安官はこの時の心境をこう振り返ります。
「タミーさんはとても不安そうにしていましたが、私の決意は固かったです。彼らが深刻なホームレス状態にいることは分かっていましたから」
パームビーチ郡保安官事務所は翌日、トーレンス保安官の粋な計らいを一家の写真とともにフェイスブックに投稿。すると、3000件以上の“いいね”が集まった他、シェアも400件を超えるなど大きな話題になりました。コメント欄には、「苦しみが本物だからこそ、家族への救いがすごくうれしい」「愛が答えだ」「素晴らしい仕事をこれからも続けてください。改めてありがとう」「涙をこらえられない」など、称賛や感動の言葉が殺到しています。
記事によると、家族8人はその後ファストフード店で朝食を楽しみました。さらに、一家は住居が見つかるまで、ホテルに一時滞在することになったそうです。
(Hint-Pot編集部)