交差点で右折待ち中、対向車が途切れずなかなか曲がれないことは、よくあるでしょう。そんな時、後続車が一瞬の隙を突き、先に右折してしまう無茶な追い越しを見かけたことはありませんか。交通事故を予防するためには、“かもしれない運転”が大切。ある自動車学校が「強引に追い越してくる車がいるかもしれない」と注意喚起しているYouTubeショート動画が、注目を集めています。

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交差点で右折待ちする車　後続車は停止することなく…

　交通安全を呼びかける実演動画や、注意喚起のツイートが度々大反響を呼んでいる烏山自動車学校（栃木県那須烏山市）。公式ツイッター（@KarasuyamaDS）のフォロワー数は、自動車学校としては異例ともいえる3万人に上ります。そんな同校はYouTubeチャンネルも運営しており、最近ではショート動画を始めました。

　中でも注目を集めているのは「右折待ちをしている車を強引に追い越してくる車がいるかもしれないと思え」と題された動画で、再生回数は3万6000回以上を記録しています。

　動画は、交差点で右のウインカー（方向指示器）を点滅させて右折待ちをする車を、前方からとらえている映像から始まります。すると、その後方から1台の車が。交差点手前から右のウインカーをつけており、この後右折をするつもりのようです。

　しかし、その車はスピードをゆるめることなく近づいてきたかと思うと、停止を一切しないまま右折。中央線を踏み越えて、先に右折待ちをしていた車を無理やり追い越してしまいました。動画は「ならず者」というテロップで締めくくられています。

　こうした乱暴な運転に心当たりがある人は多いようで、コメント欄には「2回経験ある」「アルアルー。右折後になぜか追い付いて、のろのろフラフラ妨害走行されるんですよね～」など共感の声が寄せられています。

交差点とその30メートル以内は追い越し禁止

　もちろん、交差点での追い越しはご法度。道路交通法第30条で、以下のような状況・場所での追い越しが禁止されています。

・道路標識などにより追い越しが禁止されている道路
・道路の曲がり角付近
・上り坂の頂上付近
・勾配の急な下り坂
・トンネル（車両通行帯の設けられた道路を除く）
・交差点とその手前から30メートル以内（優先道路通行中を除く）
・踏切とその手前から30メートル以内
・横断歩道とその手前から30メートル以内
・自転車横断帯とその手前から30メートル以内

　追い越し違反の罰則は、飲酒運転などの悪質でなければ反則金の支払いで済む場合が多いでしょう。しかし、こうした無茶な運転をしていると対向車と正面衝突する危険性があるだけでなく、その脇からすり抜けてきたバイクとの衝突や、右折先で横断歩道を渡る歩行者や自転車などを巻き込む事故につながる可能性があります。

　ひとたび事故になれば、重大な結果を招いてしまうことも。少しでも早く移動したいと焦る時もありますが、安全に目的地へ向かうことこそ一番の時短になりますよ。

（Hint-Pot編集部）