米国で大きな被害をもたらしたハリケーン「イアン」。現地時間9月28日午後に上陸したフロリダ州では、大規模停電や浸水、建物の倒壊以外に多数の死者が確認され、被害規模が史上最悪になる可能性もあるとされています。もちろん、同地で暮らす動物たちも被害に見舞われました。米メディアの報道によると、膝下まで水位が迫る洪水の中、立ち往生していた猫を救った男性に称賛の声が集まっているそうです。

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ガールフレンドがSNSに投稿し大きな話題に

　洪水の中で猫を救ったのはフロリダ州南西部のボニータ・スプリングに在住する29歳の男性、マイケル・ロスさん。米紙「ワシントン・ポスト」などが報じた内容によると、自宅はすでに浸水していたため、ハリケーンに耐えうるシェルターを所有するという両親の元に避難していたそうです。

　ロスさんがシェルターから外の様子を見ると、衝撃的な様子が目に飛び込んできました。水位が上がる中、エアコンの室外機の上で1匹の猫が怯えていたのです。ハリケーンが同州に上陸する直前だったため、風雨が一気に強まったタイミングでした。ハリケーンには慣れているというロスさんですが、「（イアンは）まさに恐怖でした」と振り返っています。

　しかし、水位が増す状況で怯えている猫を放ってはおけません。ロスさんは強風と濁流の中で何と裸足で救助に向かい、室外機に登っていた猫をしっかりと抱きしめました。そして膝まで濁流に浸かりながらも、微笑みながら猫を抱き抱えてカメラの方に戻ります。

　この様子を撮影していたのは母親のメリベスさん。動画には「マイケルが子猫を救ったわ」と息子の勇気ある行動を称賛する誇らしげな声も収録されていました。そして、ガールフレンドはこの動画に「ボニータ・ビーチ近くの洪水から猫を救った私のボーイフレンド」というメッセージを添えてツイッターに投稿。一気に注目され、現在の“いいね”数は19.8万件、再生回数は376.9万回に達しています。

　またリプライ（返信）には「まさにヒーロー。この男と結婚してくれたらな。皆さんの安全を祈ります」「申し訳ないけれど、彼は世界のボーイフレンドになったんだ」など、勇気ある行動を絶賛する声が続々と寄せられていました。

　普段はソフトウェア会社のコンサルタントとして働いているというロスさん。救った猫は飼い主が見つかるまで、ロス家の一員として幸せな暮らしを送ることになるそうです。

（Hint-Pot編集部）