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被災時の歯磨き ティッシュできれいに磨けるかやってみた 必要な枚数や水の量は?
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日本は地震や台風など災害が多い国です。非常用に持ち出すものを防災バッグに入れて準備している方も多いでしょう。懐中電灯や軍手、電池などの道具系、水や菓子などの飲食系などが非常時に役立つグッズとして代表的ですが、衛生用品も大切です。特に災害時の口腔ケアは身体の健康に影響します。もしも避難先で歯ブラシがなかったら……。「ティッシュ」を代用すると良いといわれています。ティッシュで本当に歯をきれいに磨くことはできるのか。また、1回の歯磨きでティッシュは何枚必要になるのか、うがいにはどれくらいの水を用意すればいいのかなど、実際に試してみました。
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口腔ケアは被災時にも重要 感染予防対策にも
災害時は、ストレスがかかり免疫力も落ちていきます。加えて、水不足になる可能性があり、歯磨きなどの口腔ケアは後回しになることも多いでしょう。歯磨きができないと、口の中の細菌が増えて、体に悪影響を及ぼすといわれています。避難先での感染症予防の対策として、口腔ケアをぜひ心がけておきたいものです。
一般社団法人日本口腔ケア学会の公式ウェブサイトでは、災害時の口腔ケア・歯科治療Q&Aの中で「歯ブラシを入手できなければ、タオルやティッシュペーパーなどで歯の表面を擦って、できる限り歯垢を除去するようにしてください」と紹介しています。
そこで、歯ブラシがなかった時を想定し、ティッシュを使って歯磨きをしてみました。
歯垢染色液を使い、食事の後にどれくらい歯に汚れがあるかチェックしました。表にも裏にも色が付き、当然、歯にはたくさんの汚れがついています。
歯ブラシの代わりにティッシュを指に巻きつけるだけ
そこで歯ブラシの代わりにティッシュの登場です。ティッシュを指に巻きつけて使います。歯の表面を磨いていきます。歯に当てて汚れを取るティッシュの位置を変えながら、裏側も丁寧に磨きます。
ティッシュで磨くことと3分……。
3分間指でこするだけで、ここまできれいに! 想像していた以上に汚れが落ち、今回使用したティッシュは2枚でした。ただ、表面の汚れは落ちるけど隙間には指が入らず、ティッシュだけを通そうとしてもティッシュは破れてしまうので隙間の掃除は断念。
ティッシュに汚れが付着するため、水でうがいをしなくても問題ないように思います。もし気になるようでしたら最後に少量の水で口をすすぐとさっぱりするでしょう。水の使用量は少量ですむので水の節約にもなります。
歯の隙間は歯ブラシが必須
ちなみにティッシュ磨きの後、歯の隙間を歯ブラシで磨いてみました。15ミリリットルの水で2回口をすすぐと、隙間の汚れもきれいに落ちました。
歯ブラシがない非常時には、ティッシュで歯を磨くとある程度はきれいになり、ティッシュが汚れを吸うので通常の歯磨きよりも水の節約にもなることが分かりました。ただし、ティッシュだけでは全体の汚れは落ちないため、やはり歯ブラシがある方が良いと感じました。
これから寒くなり、空気も乾燥してくるので、ますます感染症予防が必要となります。万が一、災害で避難する事態となっても、感染症で体調を崩さないように、非常用のグッズとして歯ブラシなどの口腔ケア用品も準備しておくと良いでしょう。
(Hint-Pot編集部)