からだ・美容
歯や口の中の健康維持は早めから意識を 噛む力を高める食品や食べ方とは 機能や働きを高めるうがいや体操も
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教えてくれた人:大手前短期大学 歯科衛生学科教授・木林美由紀先生
外出自粛の日々が続き、出かけたり外に出て運動したりすることもなかなかできません。でも、こんな時だからこそ、健康を保つために自分でできるボディやメンタルケアを知っておくといいはず。今回は、最近話題の「オーラルフレイル」の後編をお送りします。大手前短期大学 歯科衛生学科教授・木林美由紀先生に「オーラルフレイルを予防する食べ物って?」「手軽にできる予防法は?」などをお聞きしてきました!
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口腔内ケアに効果的な野菜 食べる回数が多い人は噛む力が高い
「オーラルフレイル」は、加齢に伴う口周りの些細な衰えのこと。かたいものが食べられない、汁物を食べる時にむせてしまう、食欲がないなどは、オーラルフレイルの1つの症状と言えます。口腔機能低下は、身体の虚弱にも大いに関連してくるので予防法をしっかり心得ておくことが大切です。
そこで、オーラルフレイルの予防につながる、噛む力を高める食品をご紹介します。まず、噛みごたえのある食べ物を選ぶことが重要です。しっかりと噛んで食べる野菜や海藻類、魚介類、肉類、さらにナッツなどの種実類(かたい殻に包まれた果実や種子)など、栄養不足にならないようにバランスよく食事を取りましょう。
例えば、野菜だったらみじん切りではなく少し大きめに切って調理をすると、噛みごたえが出てくるのでおすすめです。1つの食事ですべてを変えるのは大変ですが、1品でもそのような工夫をしてみるだけで効果が出るはずです。大切なのは、よく噛んで食べようとする意識を持ち、行動することです*。
木林先生の研究によると、1日に野菜を食べる回数が多い人の方が噛む力が高い**ことが判明しているとのこと。また、噛む力が高い人は、キュウリ、トマト、ピーマンなどの果菜類、レタス、キャベツ、玉ねぎ、ブロッコリーなどの葉菜類、ジャガイモ、大根、ニンジンなどの根菜類の野菜を食べていたのだそう***。野菜を上手に取り入れることが、歯や口腔内の健康のためにかなり効果的だと言えるでしょう。このような食生活の心がけは、「オーラルフレイル」と言われてもいまいちピンと来ない、20~30代の方でもやりやすいはず!