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意外なものを使った車の盗難被害 再現映像での注意喚起に「他人事ではない」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

走り出した車が急停車。後輪をよく見てみると異物が…(画像はスクリーンショット)
走り出した車が急停車。後輪をよく見てみると異物が…(画像はスクリーンショット)

 車の盗難被害は年々、減ってきています。警察庁の発表によると、自動車盗難の認知件数が最も多かったのは2003年の6万2673件。そこから減少傾向が続き、21年は5182件とピーク時の1割以下となりました。とはいえ、全国で1日に14台以上のペースで盗難が発生していることを考えると、対策はしっかりとしておきたいもの。運転についての実演動画が人気の烏山自動車学校(栃木県那須烏山市)は、意外なものを使った車の盗難被害の再現映像を公式ツイッター(@KarasuyamaDS)で公開し、注意を呼びかけています。

 ◇ ◇ ◇

「車の左後ろから異音」でドライバーが確認しに行くと…

 再現映像は車が発進したところから始まります。少しだけ前進したところでブレーキをかけて停車させたドライバーは、運転席から出てきて、左の後輪を確認するため車体後方へ。すると、ここで車が急発進します。どうやら、同じタイミングでドライバーとすれ違うように歩いていた男性が、運転席に乗り込んで走り去ってしまったようです。

 いったい何が起きたのでしょうか? この投稿に添えられた文章では「なぜ運転者が降りてきたの?」という問いに答える形で、盗難の手口と被害に遭わないための注意点を説明しています。

「車の左後ろから異音がしたので気になったようだ。車に乗る前に周りに危険や異常がないか確かめることが大事である。また降りるときはカギを抜きドアロックをすると良い」

 映像の冒頭部分をよく見ると、リアタイヤとフェンダーの間に何かが挟まっているのが見えます。実はこれ、ペットボトル。公式ツイッターの“中の人”はリプライ(返信)で「昨年のツイートをもとに当校一のヤング教官『ヤマピー』の協力で動画にすることができました。このような事例は乗車前の確認を必ず行うことや駐車措置を確実に行うなど基本を守ることで防ぐことができます」と説明を追加しています。

 昨年のツイートとは、2021年12月8日に公開されたもの。烏山自動車学校は、リアタイヤとフェンダーの間にペットボトルが挟まった写真とともに「これは知らなかった…… 車の盗難の手口でペットボトルが使われることがあるようです(写真参照)。走り出す→異音がする→エンジンかけっぱなし(キー付けっぱなし)で降りて確かめる→そのすきに泥棒が車に乗って走り出す。車に乗る前に異常がないか確認することが大事ですね」と投稿していました。このツイートは3.2万件を超える“いいね”を集めるなど話題になっていましたが、今回はこれをより分かりやすく、再現映像にして注意喚起を行ったのです。

 フォロワーも「これは怖いですね」「コンビニでやられたことあるなぁ」「車両盗難は他人事ではないので、十分注意します!」「勉強になります」などとコメント。交通安全を呼びかける実演動画が人気を誇る烏山自動車学校の投稿に感謝する声も目立ちました。

 車の防犯性能が向上していることもあり、盗難は減少傾向にあります。しかし、誰にでも入手できるペットボトルを使ったシンプルな手口で被害に遭うケースもあることを頭に入れ、日頃から注意を怠らないようにしたいですね。

(Hint-Pot編集部)