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サッカーW杯の審判はどうやって決まる? 史上初の女性審判には日本人も

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

ベルギー対カナダの試合に立つ山下良美主審(左から2番目)【写真:Getty Images】
ベルギー対カナダの試合に立つ山下良美主審(左から2番目)【写真:Getty Images】

 11月20日に開幕したFIFAワールドカップ(W杯)2022年カタール大会。まもなくグループステージも終わり、16チームしか進めない決勝トーナメントが始まります。4年に一度開催される世界の祭典の虜になり、すっかり寝不足になってしまった……という人も多いのではないでしょうか。「Hint-Pot」では、そんなW杯の“主役”である試合や選手からは少し離れた“脇役”に注目。今回は規律を守り、世界最高峰の試合を演出する審判団についてご紹介します。

 ◇ ◇ ◇

日本人唯一のW杯審判は女性

 日本代表がドイツ代表を2-1で破った同日、別会場で行われていたベルギー対カナダ戦で黒のユニフォームに身を包んだ日本人がいたのを知っていますか? 今大会で唯一の日本人審判員としてカタール入りした山下良美さんです。山下さんは日本サッカー協会(JFA)所属の主審で、2015年から国際審判員として国際大会で活躍。日本人女性審判としても初めてW杯の舞台に立ちました。

 審判団は1試合につき主審、2人の副審、第4の審判員、ビデオアシスタントレフェリー(VAR)の計4人で構成されています。今大会は主審36人、副審69人、VAR24人の計129人が国際サッカー連盟(FIFA)から選出。山下さんの他に主審2人、副審3人の合計6人が、男子のW杯では初となる女性審判として選ばれています。

 主審として選出された36人は、主審または第4の審判員として務めることになります。山下さんは第4の審判員として、すでに4試合に“出場”。第4の審判員は、選手交代の手続きやアディショナルタイムの掲出などを行います。また万が一、主審が怪我などで走れなくなったなどのケースがあれば、代わって主審を務めることになります。試合中は、メインスタンド側中央のサイドライン外にいることが多いです。

審判団はどのように選ばれる?

 世界最高峰の試合を演出するのに欠かせない審判団はどのように選出されているのでしょうか? FIFAの公式ホームページによると、2019年から50組(主審と副審2人で1組)以上が候補に挙げられ、FIFA審判委員会によって設定された質の高い基準をクリアし、さらに数か月にわたるモニタリングの末に選出されます。また選出後も数回のセミナーに参加し、W杯という最高峰の舞台に備えるのです。

 選手のウォーミングアップ時に中央付近で審判団もアップしている姿を見たことがある人もいるでしょう。選手同様、審判の走る距離も相当なもの。体調を管理したり、試合中に怪我がないように努めたりするのも審判の仕事の一つです。

 試合中、ボールがあるところには審判もいるのが当たり前。名勝負と呼ばれる試合の裏には審判の隠れた努力があるはずです。今大会でも多くの名試合を観たいですね。

(Hint-Pot編集部)