からだ・美容
「私は私で良かった」 乳がんで右胸全摘を経験した39歳 今後の人生に向けた思いとは
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女性が罹患するがんの中で最も多い「乳がん」。セルフチェックや定期検診の重要性が広く周知されていますが、乳がんがどのようにできるのかは明らかになっていないことも現実です。複業フリーランスでライターとヨガ講師、海外ツアーコンダクターとして活躍していた島田みゆさんは、今年2月に乳がんが判明。39歳になったばかりの3月末に右胸の全摘手術を受けた後は抗がん剤治療に入り、現在はホルモン療法中です。そんな島田さんが、同世代の女性に乳がんのことを知ってほしいという思いで実体験を綴るこの連載。最終回のテーマはこの一年を振り返って思うことです。激動の一年を経て、これから先の人生をどのように考えているのでしょうか? また「乳がんになって得られたこと」とは?
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乳がんから始まった激動の一年
体の不調はなく、やりたいことが不自由なくやれて、「健康だ」と信じてやまなかった日々。昨年の今頃は、まさか自分が乳がんになっているとは微塵も想像していませんでした。「もしかして、これってしこり?」と、胸の違和感に気づいたのが今年1月中旬。そこから突然「乳がん」という病気との付き合いが始まり、30代最後の一年はまさに激動でした。
告知を受けた直後は「まさか……何で私が乳がん?」という衝撃と、どこかまだ信じられない気持ちもありました。検査を進めていくと、それが徐々に現実味を帯びてきて、時には「私の人生は思っているよりも早く終わってしまうのかもしれない」という恐怖や不安が押し寄せてくることもありました。
治療に関する様々な選択が提示され、手術で胸をどうするのか、卵子凍結はするのか、抗がん剤治療はどうするのかなど、次から次へと決断の連続。その都度迷いながらも、「決めたらやるのみ!」と一つひとつこなしていく日々でした。
入院、手術、抗がん剤治療を経て、今はこの先5年間にわたるホルモン治療のステップに進みました。これがすべてこの一年の間にあったのかと思うと、不思議な気持ちにもなります。
乳がんになって徹底的に見直した生活習慣
乳がんが判明して、自分の生活習慣をいろいろと振り返りました。乳がんになった明確な原因は分からないけれど、乳がんのリスクになるといわれるものは少しでも排除して、良くないといわれていることはできるだけ変えていきたいと思ったからです。
改めて考えると、規則正しい生活や十分な睡眠、栄養バランスの取れた食事といった基本的なことがあまりできていなかったと気づきました。特にこの数年は通勤や定時出社がない生活。海外との行き来が多かったこともあり、規則正しい生活とは無縁で、睡眠時間も量がバラバラでした。食事にしても、自然と外食が多くなっていたように思います。
そのため、夜は少なくとも0時前には寝て、朝は同じ時間に起きるようにしました。また、食事もほとんど自炊に切り替えて、食材や内容にはかなり気を使うように。そして、毎日必ず外に出て歩くことを始めました。
そうした日々の改善が、治療として効果的だったかどうかは分かりませんが、自然と体重が落ちて減量になり、以前のようにお腹が痛くなったり、また壊したりすることもほとんどなくなりました。今は当初ほどしっかりとはやっていませんが、これからも今の生活スタイルは続けていきたいと思っています。