からだ・美容
乳房全摘手術後の生活 乳がん治療中の39歳女性が公衆浴場で認知を広めたいこととは
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ライターの島田みゆさんは現在、乳がんの薬物療法を受けています。罹患が判明したのは今年2月。39歳の誕生日を迎えた直後の3月末には、右胸の全摘手術を受けました。そんな島田さんがこの連載を始めた理由は、「世の女性に乳がんのことを知ってほしい」という強い思いです。今回は右胸の再建手術を行わないという選択の理由や、胸のない生活が日常になった島田さんの生活についてです。
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胸がないと日常生活にどんな支障がある?
3月末に右胸の全摘手術を受けてから、片胸のない生活が始まりました。
私の場合、手術直後はあまり痛みがなく、1週間~10日後くらいに痛覚が戻ってきたような感覚がありました。3週間後くらいまでは、洗濯物を干したり棚の上の物を取ったりする時、腕を真上に上げる動作に苦労も。でも1か月ほど経てば、痛みというより“皮膚がものすごく突っ張っている”という感覚の方が強くなってきます。
切ってはいるものの、思った以上に外傷的なダメージはありません。突っ張ったような感覚も、2か月、3か月と時が過ぎると気にならなくなり、胸がなくて困ることや日常生活でできないことはほとんどありませんでした。
固まらないように、術後は痛みがあっても少しずつ動かしてと言われていたので、リハビリで教わった簡単な体操やシンプルなヨガのポーズなどをできるだけやっていました。術後1か月の頃は「ラジオ体操ができること」を目標に掲げていましたが、それもいつの間にかできるようになっていたのです。
正直なところ、普段は胸がないことを忘れているくらい。肩から腕を回したり大きく伸びをしたりすると、今も突っ張るような違和感はありますが、痛みはないので気にするほどではありません。また最近は、たまにプールに行っています。腕を大きく動かす背泳ぎや平泳ぎ、バタフライ、クロールといったどの泳ぎも問題ありません。