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年越しそばの薬味は何を入れる? 栄養士が教える定番5つのうれしい効能

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

年越しそばをパワーアップ 薬味との相性

 年越しそばの種類は、地域によってさまざまな特徴があります。ここではそばを食べる際に使う薬味について解説しましょう。

 そもそも薬味には、風味や味わいを変える役割があります。また消化を助けたり、食欲を増進させたりする“毒消し”的な役割、そして栄養の補給なども期待できるでしょう。定番の薬味5つとそばとの相性は、次の通りです。

薬味の代表、長ネギ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
薬味の代表、長ネギ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○長ネギ
 白い部分は葉鞘(ようしょう)部と呼ばれ、ビタミンCやアリシンを多く含むのが特徴。アリシンは硫化アリルの一種で、ツーンとした刺激臭と辛味の成分です。疲労回復や血行促進、殺菌などが期待できます。年越しそばの薬味に添えて、体を温め一年の疲れを癒やしましょう。

消化酵素を含む、おろし大根(写真はイメージ)【写真:写真AC】
消化酵素を含む、おろし大根(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○おろし大根
 ビタミンCが豊富。辛味成分のイソチオシアネートは、免疫機能の向上や肝臓の解毒作用補助、がん発生の抑制効果が期待できるとして注目されています。消化酵素のジアスターゼも含まれているので、風邪の予防や暴飲暴食が気になる年末は、そばの薬味としてぜひいただきたいですね。

香りや味わいがさわやかなワサビ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
香りや味わいがさわやかなワサビ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○ワサビ
 辛味成分のアリルイソチオシアネートは、殺菌と抗酸化作用があるといわれています。また香り成分としてグリーンノートを含み、さわやかな味わいに。そばは体を冷やすため、盛りそばならそば自体に適量を塗っていただくと良いでしょう。体を温めます。

おろしショウガ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
おろしショウガ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○おろしショウガ
 生のものの独特の辛味は、ジンゲロールという成分の働き。殺菌作用や解熱効果が注目されている成分です。香り成分のシネオールには食欲増進も期待できます。風邪のひき始めなど気になる場合は、温かい年越しそばにショウガを添えてみては。

磯の香りを楽しむ海苔(写真はイメージ)【写真:写真AC】
磯の香りを楽しむ海苔(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○海苔
 栄養価は少量となりますが、食物繊維、ミネラル、ビタミンなどがバランス良く含まれています。また“造血のビタミン”と呼ばれる葉酸も。磯の香りがそばの風味を引き立てます。

 この他、肝臓のアルコール代謝酵素の機能を高める効果が期待できるゴマリグナンを含むゴマ、風邪予防に役立つβカロテンを含むシソなども、そばと相性が良いでしょう。いつもの年越しそばに薬味をプラスして、良い年越しを!

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾