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年越しそばの栄養価とは 低カロリー高タンパクの健康食 そば湯を飲むメリットも

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

年越しそば(写真はイメージ)【写真:写真AC】
年越しそば(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 大晦日の食べ物といえば、年越しそばですね。一年の締めくくりにそばを食べるのは、江戸時代の頃に始まった風習のようです。地方によって具材などが異なり、それぞれ特徴がありますが、新しい年に願いを込めて食べることに違いはないようです。近年「健康食」として見直されているそばについて、栄養士の和漢歩実さんに聞きました。

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そばの歴史は奈良時代にまでさかのぼる 年越しそばには地域で違いが

 日本でのそばの歴史は古く、奈良時代より前には栽培されていたといわれています。そばは、栽培期間も短く稲作ができない厳しい気候の土壌でも育つことから救荒作物としても栽培されてきました。現在のような麺状ではなく、そばの実をひいたそば粉を水や湯で練って塊状にした「そばがき」として食べられていたようです。

 江戸時代にはうどんなどの影響を受けて、そば粉を打って伸ばして細く切る「そば切り」が現在のような方法で食べられました。大晦日に年越しそばを食べる風習も、江戸時代以降のこと。由来には諸説ありますが、月末に忙しい商家が食べていた「三十日(みそか)そば」や「細く長く」という縁起担ぎが始まりのようです。

 年越しそばは、「長寿そば」や「福そば」、「運気そば」などとも呼ばれます。具材や食べ方も地域によって違いがあり、例えば北海道や関西地方ではニシンがのった温かいそばを食べる人が多いようです。また、福井県では辛い大根おろしがのった冷たいそば、香川県ではそばではなくうどんを食べることも。いずれにしても一年の締めくくりに食べることで、新しい年の幸せを願う意味が込められていることに違いはないでしょう。

そばの栄養価 健康食として見直されている

健康食としても人気のそば(写真はイメージ)【写真:写真AC】
健康食としても人気のそば(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 そばは近年、健康食として見直されています。日本食品成分表2020年版(八訂)によると、茹でたそば約1食分(100グラム)のエネルギーは130キロカロリー、タンパク質は4.8グラム。白米やうどん、食パンなど他の主食よりも「低カロリーで高タンパク質」とされています。

 炭水化物は26グラム(うち食物繊維は2.9グラム)。食後血糖値の上昇を示す指標GI(グリセミック・インデックス)値も他の主食と比べて低いことで知られ、そば自体(具材やつゆなどを除く)を食べた後は血糖値の上昇がゆるやかです。

 また「ルチン」と呼ばれるポリフェノールの一種を豊富に含むのも特徴です。ルチンは近年、抗酸化作用が注目され、毛細血管を丈夫にして血圧を調整するなど生活習慣病の予防に役立つことが期待されています。葉酸など水溶性のビタミンB群、ミネラルも含まれていることから、ヘルシー食材として体重が気になる人にも人気のようです。