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「オキシクリーン」使用NGの素材は? 洗濯機や浴槽の掃除に要注意 プロが解説
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教えてくれた人:伊藤 まき
米国から上陸した人気の酸素系洗剤「オキシクリーン」。日本では株式会社グラフィコから、用途別などで複数の種類が販売されています。その高い洗浄力の秘密は酸素の泡。消臭効果・除菌効果も期待できるため、キッチンやお風呂、玄関、リビングなどさまざまな場所で実力を発揮してくれると評判です。とはいえ、使ってはいけないNG素材も。掃除のプロでもある整理整頓アドバイザーの伊藤まきさんに、使用時の注意点などを教えていただきました。
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金属や大理石はNG 公式ウェブサイトにも記載あり
どの家庭にも1つはあるのでは……と思うほど人気の「オキシクリーン」。一方で、説明書をよく読まずに使用してしまい、いろいろなものをダメにしてしまったという失敗談も耳にすることがあります。
オキシクリーンは酸素系洗剤です。この酸素系という言葉には、酸性やアルカリ性よりも安心感があるかもしれませんが、オキシクリーンの液質は弱アルカリ性。酸素だから何にでも使えて安心ということではないので、気をつけましょう。
オキシクリーンの公式サイトで「よくある質問」を見ると、以下が「使えないもの」として書かれています。変色や退色の原因になったり、コーティングがはがれてツヤ感がなくなったりしてしまうので、しっかり守ってください。
・ウール、ウール混紡、シルク、シルク混紡などの水洗いできない繊維製品
・革
・宝石類、金属全般、金属製の付属品、ラテックス塗装
・ジュート、チーク材、仕上げ木材など
※金属に溶液がついた場合は、すぐに水で洗い流してください
この他にも、「変色の恐れがあるため、大理石へのご使用はおやめください」と明記されています。
洗濯機や浴槽の掃除も素材に要注意!
オキシクリーンはプラスチック製品の汚れ落としに使用できます。洗濯槽にカビがついてしまった場合、プラスチック製ならつけ置き洗いOKですが、ステンレス槽はNGです。
浴槽も同様で、プラスチック製の浴槽の掃除は可能ですが、排水口部分が金属製の場合はつけ置きNGです。金属部分にオキシクリーンが付着してしまった場合は、上記の「使えないもの」にも書かれている通り、すぐに水で洗い流しましょう。
コンロや換気扇、給湯器なども金属製の部品が使われていることが多いので、使用しない方が無難。また、布製のカーテンは金具をきちんと外してから洗ってください。ちなみに、換気扇の汚れはセスキ炭酸ソーダがおすすめです。
米国製のオキシクリーンが日本に出回り始めた頃、口コミで「家中の掃除に使える」と話題になりました。しかし、一方では「アルカリ焼け(金属の変色)で失敗した」という声も。使う場所と使い方さえ誤らなければ、掃除の強い味方になる洗剤です。使用前は説明書を熟読しましょう。
(和栗 恵)
伊藤 まき(いとう・まき)
整理収納アドバイザー1級、クリンネスト2級。ホテル清掃員や国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出などで経験を積み、出版社に入社したのち独立。掃除しながら片づける「整理収納のプロフェッショナル」として各種ウェブメディアで記事を手がけ、掃除本の編集ライターとしても活躍中。
インスタグラム:maki_organize