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「こんな天才がいたとは!」 平面から球体に変わる紙のカード 魔法のような一瞬に仰天
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カードを開くと立体的なモチーフが飛び出すポップアップカード。どんな仕掛けが目の前に現れるのか、開く瞬間はとてもワクワクしますよね。ツイッターでは、丸い平面の紙が一瞬で球体に変身するポップアップカードが話題になりました。まるで魔法をかけたかのように「Angel」の文字とともに現れる、かわいい天使の仕掛けがとても魅力的です。作品について制作者の月本せいじ(@TsukimotoSeiji)さんにお話を伺いました。
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ファンタジーな世界を表現 家族へのサプライズとして制作
幼少期から趣味でペーパーアートを続けていたという月本さん。大学時代に制作した友人のバースデーカードをきっかけに、ポップアップカードの世界に足を踏み入れました。卒業後は飛び出す絵本の作家になるため、SNSでポップアップカード作品を公開。繊細で美しい作品が高く評価されたことを受け、現在はポップアップカードアーティストとして活躍しています。
今回話題になったポップアップカードは最新作の「天使と小鳥」。ツイッターに投稿された動画には、楕円形の平面の紙を手に取ると、ポンッと一瞬で球体に変わる様子が収められています。球体の中には、愛らしい天使と小鳥の姿が。配偶者さんへのサプライズプレゼントとして制作したものだそうです。
「私の作品のテーマは女の子とファンタジーになることが多いです。今回は天使を作ることに決めていました。妻がシマエナガという小鳥が好きだと話していたので、サプライズも兼ねて今回のテーマに選びました。とても喜んでもらえました」
投稿は4000件超の“いいね”を集め、リプライ(返信)には「こんな天才がいたとは!」「ポップアップの瞬間、ドキッとしました」「こんなもの作れるなんてすごい! ずっと見ていられる」「すごい! 素敵なアート」といった称賛の声が多く届いています。
こだわり抜いたポップアップカード 制作期間はおよそ2週間
ワンタッチで平面から球体に変わる月本さんのポップアップカード。のりやテープなどを一切使わず、独自の設計で紙だけを組み上げて作られています。今回の作品も3枚分のケント紙を編み込んだものです。
「iPadで中のデザインイラストを描き、パソコンで球体設計図を制作して、それらを組み合わせます。素材は基本的にケント紙。切り出した後、のりなどを使わずに編み込むだけで組み上げ、仕上げにアイロンを当ててより平面になるようにします」
制作期間は球体の設計図に1週間、デザインに5日間。ただし過去の作品を参照できたため、比較的短い期間で済んだそうです。
「立体になることを想定してイメージを描いています。それで完成できることもありますが、立体にしてみていまいちの場合は描き直しています。なので、作品によって完成するまでの時間はまちまちです。今回の作品は真っ白なシルエットになるので、伝わるデザインにすることがとても難しいです。描き込みすぎてもまったく意図が伝わらなくなるので、そこに苦労しました。そんな中で、女の子の服や小鳥のかわいらしさが伝わる作品にできて満足です」
月本さんのツイッターアカウントでは、この他にもたくさんの作品が紹介されています。作品は雑貨店「アランデル」のオンラインショップで委託販売中。また自分で作りたい人に向けた書籍「SPHERE 不思議な球体ポップアップカード」や「カスタムできる 球体ポップアップカード」、「GEAR WORLD 歯車で動くポップアップカード」(すべてグラフィック社刊)も好評です。
(Hint-Pot編集部)