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タラはダイエットの“最強食材”? 栄養価を鶏のむね肉と徹底比較
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教えてくれた人:和漢 歩実
冬を代表する魚のタラ。高たんぱく質、低脂肪、低カロリーでも知られ、体重が気になる人にはうれしい食材です。同様に減量やトレーニング中に適した食材として知られているのは、鶏のむね肉。魚と肉の違いはありますが、両者の栄養価にはどんな違いやメリットがあるのでしょうか? 栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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高たんぱく質、低脂肪、低カロリーのタラ
店頭で切り身として売られているタラは主にマダラです。小骨が少なくて身が厚く、味わいが淡泊な白身魚なので、どんな料理とも合わせやすいでしょう。
脂肪分は少ないですが、うま味成分のイノシン酸やグルタミン酸などがバランス良く含まれています。加熱すると淡泊なだしが出てうま味を感じることができるので、湯豆腐におすすめです。また、筋肉の成長に欠かせないロイシンやリジン(リシン)などの必須アミノ酸も多いので、ぜひ食卓に取り入れたいですね。
タラの栄養の特徴といえば、高たんぱく質、低脂肪、低カロリー。コレステロール値が気になる、カロリーを抑えたい人に向く食材といえるでしょう。消化しやすいので、胃腸が弱く消化の良いものを摂りたい時の食材としても向いています。
特に脂質は他の魚と比べて極めて少ないのですが、その代わり魚油として知られるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)は期待できません。日本食品標準成分表2020年版(八訂)を基に、脂質の含有量を他の魚(切り身、生100グラム)と比べてみましょう。
○脂質
タラ:0.2グラム
サケ(白鮭):4.1グラム
アジ:4.5グラム
サバ:16.8グラム
ブリ:17.6グラム