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秋鮭は何が違う? 紅鮭、銀鮭、時知らず、サーモンとの違いも専門家に聞いた
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教えてくれた人:和漢 歩実
サケは日本人に親しまれる魚で通年食べられますが、秋の訪れとともに店頭に並ぶのが「秋鮭」です。先日、札幌市中央卸売市場で3年ぶりに開催された秋鮭の初競りでは、1キロ1万3999円と今年の豊漁を願って「ご祝儀」高値が付きました。「秋鮭のシーズン到来」といいますが、紅鮭や銀鮭など他のサケと何が違うのでしょうか? 栄養士の和漢歩実さんに伺いました。
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紅鮭は日本ではほとんど獲れないサケ 生食のサーモン
サケといってもさまざまな種類がありますが、日本で水揚げされるサケのほとんどは「白鮭」です。特に秋(9月~12月)に産卵のために海から故郷の川に戻る白鮭を「秋鮭」といいます。一般的に脂身が少なく、オスには白子、メスには卵(筋子)が。お正月の新巻鮭に加工されるのもこの秋鮭で、メスの卵はイクラにも加工されます。
一方で春から初夏にかけ、沿岸に寄ってくる若い白鮭を「時知らず(時鮭)」と呼びます。漁獲量は少ないので、高級品になると1尾数万円で扱われることも。産卵前で脂が乗っているため、新鮮なものは刺身にされます。
「紅鮭」は、日本ではほとんど獲れないサケ。アラスカ、カナダ、カムチャツカが主な漁獲地です。産卵期を迎えると身が赤くなることからこの名が付いたといわれています。適度に脂が乗っているのが特徴で、スモークサーモンなどに加工されます。「銀鮭」も日本近海にはほとんど生息しない魚で、主にチリで漁獲されます。
白鮭は薄いオレンジ色で脂質が少なくさっぱりとしていますが、紅鮭は赤に近い色で旨みが強く脂がほどよくあるのが特徴です。
ちなみに、お寿司のネタや刺身として人気な「サーモン」。日本でサーモンとして流通している大半の魚は、チリ産のニジマス「トラウトサーモン」、ノルウェー産の「アトランティックサーモン」。同じサケ科でありますが、養殖のもので寄生虫の心配がないため、生食ができます。