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“札幌のバンクシー”!? 公園に現れた雪像群が話題に 制作者の正体とは
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制作者の田中さんおすすめ作品は?
どれも甲乙つけがたい素晴らしい出来栄えですが、ぜひ見ていただきたいというおすすめ作品を3つ選んでいただきました。
・テーブルベンチでお茶してる雪ボーイ
・エゾミユビナマケモノ
・エゾユキオオクワガタ
「私の雪遊びで作っている雪像たちは、円山公園の自然や見つけてくれた人が寄り添ってくれることで、もう一つの完成形になるとも思っています。3つ挙げた中の下2つは今季の初挑戦。ナマケモノは雪がまだ少ない時に落ち葉と組み合わせて作り、クワガタムシは初めての昆虫作品です」(田中さん)
他にも、氷の雫を持たせたシロクマや、木の上に作ったユキヒョウなども思い出深く、「一番のおすすめを選ぶのは難しい」と語る田中さん。それほどまでに、どれも納得がいくまで作り込んでいるそうです。
反響に感謝を込めた無料のポストカードプレゼントも
カンタさんによる今回の投稿が大反響を呼び、田中さんはとても驚いたそう。それと同時に、雪像は日々“形”を変えていくため、鑑賞者のタイミングで受け取り方が変わる面白さも感じていると語ります。
「私自身がシンプルに自然との遊びを楽しんでいることを、皆さんがさまざまに受け取ってくださり、アートとまで言っていただけて“なまら”(北海道の代表的な方言の一つで「とても」の意味)うれしいです! 作りたてホヤホヤの作品はインスタグラム(tana163)に載せていますので、良かったら覗いてみてくださいね」(田中さん)
ちなみに田中さんは、「雪ボーイ」を制作してから冬を待ち切れなくなり、冬季以外の円山公園でも、草木や落ち葉でのアート制作を楽しんでいます。その場所ならではの、そしてそこにある自然から出てきたものを“形”にするというテーマで創作を続けているそうです。
「とかく雪国の生活の中で雪は困ったものですが、私にとっては自然の粘土のような素材でもありました。また、手に触れ作り上げていくアナログの作業はとても楽しいんです。円山公園には登山道につながる原始林があり、そこにはさまざまな植生があります。四季折々で表情を変える円山公園は、クリエイトなイメージの宝庫ですね。元々、大自然の田舎育ちなので、童心に戻って無心に遊べるものうれしいです」(田中さん)
田中さんは雪像制作を始めてから、多くの人に「ありがとう」と言ってもらえることが増えたそう。そんな反響に感謝を込めて札幌市内のカフェ「wakecafe(ウェイクカフェ)」と「The KURTOS Bee(クルトシュビー)」にて、ポストカードを無料でプレゼント(数量限定)しています。また、各店舗に置かれた「雪ボーイ日記」も必見です。
毎冬、たくさんの人を笑顔にしている「札幌のバンクシー」の正体。それは、自然を心から愛して楽しむ、一人のデザイナーさんだったのです。
(Hint-Pot編集部)