おもむろに座り込んだまま、なかなかその場から離れようとしない1匹の柴犬。一瞬、何かを問いかけるように飼い主さんの顔を見上げるものの、すぐに視線を戻します。実は、数日前にこの場所で“ある出会い”があったそうで……？　ツイッター上で3.7万件もの“いいね”を集めた動画について、飼い主さんに詳しいお話を伺いました。

　◇　◇　◇

偶然の出会いは突然に!?　マンホールに消えたタヌキを待ち続ける柴犬

　柴犬の男の子で8歳1か月の「銀次」くん。話題になったのは、最近お散歩中に必ず立ち止まるという様子をおさえた映像です。マンホールの前で足を止めてじっと見つめる銀次くん。ふと飼い主さんのほうを見た表情からは、「???」とハテナマークを頭に浮かべて考え込んでいるようにも見えます。

　飼い主さんによると、数日前にこの場所で驚きの出会いがあったそう。

「夕方の散歩中、銀次の野生の血が騒いだようで急に何かを察知しました。黙々と走り出しその先に小さなタヌキがいたんです。でも、タヌキは迫りくる銀次を見て、側溝を伝ってこのマンホールの下に隠れてしまいました。その間、銀次は吠えずにずっとその場の匂いを嗅いだりマンホールの穴を覗いたりしていました」

　飼い主さんがこの動画に「数日前にここでタヌキと遭遇しそれから毎日見守りにやってくる柴犬」とメッセージを添えて公開すると、3.7万件もの“いいね”が集まりました。

　リプライ（返信）には、「なんて健気……」「また会えるかな？」「待ち姿がかわいすぎ」「お友達になりたいのかな」「今日もあいつはいない……みたいで哀愁を感じますね」「再会を心待ちに？」「人情ならぬ犬情ですなあ　見つめる瞳がとってもかわいい」など、銀次くんの一途な姿に胸を打たれた人たちからの声が寄せられています。

毎日見守りパトロールする銀地くん　首をかしげている理由とは…？

「ここに、あの子がいるワン！」と認識した銀次くんは、お散歩中もマンホールが気になって仕方ない様子。タヌキとの出会い以来、毎日マンホールを見守りに来ているそうで、まるで地域の安全を守る“おまわりさん”のようですね。

「遭遇したとき、マンホールの中から鳴き声がしたのに、翌日からは聞こえないのでどうしたのか気になったようです。めったに見られないタヌキでもここに来れば会えると思ったのと、今日もいるのか生存確認したかったのかもしれません」

　飼い主さんによると、銀次くんはほかの生き物との出会いにも積極的なのだそう。ただし、銀次くんならではの“こだわり”があるのだとか。

「自分と同じ柴犬とねこには興味津々ですが、ほかの犬種や鳥には興味がないようです」

　タヌキにはひとめで夢中になった銀次くん。また会える日が来るといいですね！　銀次くんの普段の様子は、飼い主さんのツイッターアカウントでたくさん見ることができますよ。

○取材協力：いぶし銀（@shiba48love）さん

（Hint-Pot編集部）