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古代ピラミッド本来の姿 白く輝く現代とは異なる佇まいが米国で話題 「驚くばかり」
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砂漠のなかに突如現れる、巨大な古代の建造物・エジプトのギザにあるピラミッド。建設年代や方法など現代も謎が多く、世界中の人々を魅了しています。私たちが今、目にしているピラミッドは砂茶色ですが、建設当時のピラミッドは様子が異なるようです。科学のニュースを伝える米メディア「LIVE SCIENCE」が「建設当時、どんな姿をしていたのか」をテーマに報じています。
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いまだ謎の多いピラミッド
私たちが知るピラミッドといえば、表面が砂のような茶色をしています。しかし、チェコのプラハにあるカレル大学のエジプト学研究所のモハメド・メガヘッド氏は、「すべてのピラミッドは、光沢のある白い石灰岩で覆われていた」と同メディアに語りました。
建設当初、ピラミッドはエジプトの太陽の下で白く輝いていたそうです。ギザに立つピラミッドの中で最も大きいクフ王の大ピラミッドには、約610万トンもの石灰岩が使用され、その原石のひとつはスコットランド国立博物館に展示されています。
後に他の建築物に再利用するため、ツタンカーメン王朝時代にはピラミッドを覆った石を取り始めたとの説があります。また地震などの影響ではがれた石もあるとみられています。
ピラミッドは風化が進んでいますが、建設当時の化粧石が残っている場所があるといわれています。メガヘッド氏は「カフラー王のピラミッドの頂上に見ることができる」と指摘。3つ並んだピラミッドの真ん中に位置しているものです。
また、メガヘッド氏によると、もともとピラミッドの頂上には、金と銀の合金(エレクトラム)で作られたキャップストーンが置かれていたそうです。キャップストーンとは、ピラミディアンとも呼ばれ、ピラミッドの頂上部に置かれた四角錐状の冠石のこと。ほとんどのピラミディオンはすでになくなってしまいましたが、いくつかのものは大英博物館などで管理、展示されています。
この姿は反響を呼び、「何マイルにもわたってこの反射を見ることができるはずです。数百メートルかもしれません。壮観な光景を目にすることができたことでしょう」「過去にどのように物事を構築してきたか、驚くばかりです」など、インターネット上にはたくさんの驚きの声が上がっています。
いずれにしても、いまだ謎が多いピラミッド。私たちが今、目にしている姿と、建設当時の古代の人々が見た姿とは、だいぶ違いがあるようです。
(Hint-Pot編集部)