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30年目のJリーグ開幕目前 選手は“キャンプ”でどう過ごす? 昨年王者クラブが解説
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日本代表がドイツやスペインといった強豪国に勝利し、国内でも大いに盛り上がりを見せたFIFAワールドカップ(W杯)2022カタール大会。あの興奮をJリーグでも味わってみたい! そう考えている人も多いのではないでしょうか。今年、創設30周年を迎えるJリーグは2月17日(金)の開幕を控えています。そこで、昨年J1リーグで3年ぶり5回目の優勝を果たした横浜F・マリノスの広報担当者に直撃。開幕前のキャンプについて伺いました。選手たちは、開幕に向けてどんな準備をしてきたのでしょうか。
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体を追い込むメニューが多いキャンプ チームの関係性構築にも最適
Jリーグは通常、シーズンが終了するのは11月~12月。その後、シーズンオフの休みを経て、年明けの1月に始動します。各チームは「キャンプ」を行うために、すぐに沖縄県や宮崎県、海外などへ。この「キャンプ」とは一体どんなものなのでしょうか。横浜F・マリノスの広報担当者は次のように解説します。
「私たちは、1月中旬から2週間ほど宮崎県でキャンプを行います。期間中は練習やトレーニングマッチなどで強化を図るほか、夕食後の空いた時間や2部練習の日には、午前と午後の練習の合間を使って取材対応などもしますね」
横浜F・マリノスは「環境の良さが決め手」となり、宮崎県でキャンプを始めてから今年でちょうど20年になります。では、キャンプの目的とはなんなのでしょうか。
「チームには今年から新たに加わった新加入の選手もいるため、キャンプで多くの時間をともに過ごしコミュニケーションを図ることで、チームの関係性を構築することができます。また、キャンプの期間(1月や2月)は寒い時期でもあるため、温暖な地域で練習することも目的のひとつです」
他クラブにはキャンプを2回に分けて行うチームもありますが、横浜F・マリノスは宮崎県での1回のみ。ホームタウンのひとつである神奈川県横須賀市の久里浜に、新たにトレーニング施設が完成したことが理由だといいます。
「実は、2016年以降は拠点となる専用の練習施設がなかったので、キャンプは沖縄県と宮崎県で2度実施していました。しかし、今年からは横須賀市の久里浜に、新たな練習施設となる『F・Marinos Sports Park -Tricolore Base Kurihama-』が完成したので、キャンプに行かなくても整った環境で練習できるようになったんです」
真冬だからこそ暖かい地域でトレーニング
暖かい場所でチームの関係性を強化するキャンプ。通常のトレーニングとは異なり、「長いオフ期間後なので、Jリーグ開幕に向けてコンディションを整えるために、よりハードで体を追い込むようなメニューが多い」そうです。
そんな追い込む日々の中、体を休めるオフの日もあるんだとか。
「2週間のキャンプ中で2日ほどあります。コロナ禍以前は、選手同士でゴルフに行ったり宮崎市内に出かけたりしていました。現在は出かけてもホテルの近くですし、基本的には部屋でゆっくりと過ごす選手が多い印象です」
オンとオフのバランスをうまく取りながら、シーズンを戦い抜くための体作りを行っています。最後に、横浜F・マリノスの2度目の連覇に向けて意気込みを語ってくれました。
「どのチームも優勝を目指すとは思いますが、すべてのチームが優勝できるわけではありません。目標のために、個もチームも成長し続けます」
今年、記念すべき創設30年目を迎えるJリーグがいよいよ開幕します。昨年のW杯を観てサッカーは面白いと感じた方、久しぶりに観に行ってみたいと思った方、暖かくなるこれからの季節はサッカー観戦に最適な時期です。スタジアムに足を運んでみてはいかがでしょうか。
(Hint-Pot編集部)