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モヤシを長持ちさせたいなら野菜室と冷蔵室どちらが正解? 下処理から保存法まで栄養士が解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

モヤシのヒゲ根の処理(写真はイメージ)【写真:写真AC】
モヤシのヒゲ根の処理(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 癖のない味わいが特徴で、国内でもっとも多く出回っている緑豆モヤシ。鍋や炒め物など、食卓に登場する機会も多い野菜のひとつでしょう。袋から出したらそのまま使うことが多いかもしれませんが、ヒゲ根の下処理をするほうが良いと聞くこともあります。必要なのでしょうか? モヤシの下処理をするメリットやデメリットを、元家庭科教諭で栄養士の和漢歩実さんに伺いました。

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ヒゲ根とは? 下処理で取る理由

 ヒゲ根とは、モヤシの根元に付いたひょろっとした細い根の部分。ヒゲ根を下処理する場合は1本1本をつまみ、手でちぎって取っていきます。このとき、豆の殻があれば取り除きましょう。モヤシ(緑豆)1袋を200グラムとすると、1袋に200本を超えるモヤシが入っているので、手でちぎるだけとはいえ手間がかかる作業になります。

 下処理でヒゲ根を取るメリットは、食感や見た目を良くするためです。ヒゲ根の部分はやや茶色がかっていて、見た目が良くありません。また、食感がシナッとしているので、シャキシャキと口当たりが良い料理に仕上げたい場合は取り除いたほうが良いでしょう。

 ただし、デメリットも。ヒゲ根もモヤシの一部ですので、ビタミンCやミネラルなどの栄養素が含まれており、とくに食物繊維はヒゲ根に多く含まれているともいわれています。家庭で調理して食べる場合、とくに食感や色合いなどを気にしないときは、そのままいただくほうが手軽で栄養素の損失も少ないでしょう。ヒゲ根を取る下処理は、必ずしも必要ではありません。

モヤシは水に浸さないのが鉄則

モヤシをゆでるときは熱湯でさっと(写真はイメージ)【写真:写真AC】
モヤシをゆでるときは熱湯でさっと(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 ヒゲ根を取る際、水に浸すとモヤシ1本1本がほぐれて作業しやすいのですが、長時間水に浸しておくとビタミンCやビタミンB群、カリウムなどの水溶性の栄養素が流失してしまいます。また長持ちさせるために、袋から出したモヤシを密閉容器に入れ、かぶるくらいの水を加えてフタをし冷蔵庫で保存する方法もありますが、栄養素損失の観点からおすすめしません。

 そもそもモヤシは日持ちせず、買ってきた袋に入れたまま冷蔵庫で保存するとあっという間に水分が出て傷んでしまいます。モヤシを買ってきたら、袋に爪楊枝などで穴を開け、野菜室よりも冷蔵室やチルド室で保存すると長持ちするでしょう。

 モヤシはゆですぎないように注意しましょう。熱湯でさっとゆでてから、トレーなどに広げて冷ますとおいしく仕上がりますよ。水に浸して冷ますと、栄養価を損失するほか、モヤシが水っぽくなってシャキシャキ感がなくなり、味も落ちます。電子レンジで加熱すると、水溶性の栄養価の損失が少なく済むうえ手軽です。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾