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モヤシに含まれる栄養素 ダイエット中のかさ増しに良い理由とは 栄養士が解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

緑豆モヤシ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
緑豆モヤシ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 季節を問わずに手に入るモヤシ。ひょろひょろした細長い形状から、栄養がないような印象を受けている人もいるかもしれませんが、実はさまざまな栄養素を含む野菜です。そんなモヤシについて、元家庭科教諭で栄養士の和漢歩実さんに伺いました。

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日本でモヤシはいつ頃広まった?

 モヤシの歴史は古く、人類が「種子が発芽すること」を発見したのが始まり。中近東地方から中国に伝わったといわれています。そもそもモヤシとは、固有の植物の名称ではなく、豆類などの種子を発芽させて育てたものの総称を指します。芽が出るようにすることを「萌やす」というのが名の由来とか。

 日本に伝来した時期は定かではありませんが、江戸時代後期、長崎に漂着した外国人からモヤシの作り方が教えられ、全国に広まっていったとの見解が一般的です。しかし、平安時代に書かれた日本で最も古い薬草の本「本草和名(ほんぞうわみょう)」に「毛也之(モヤシ)」の記述があり、すでに薬用として日本に伝わっていたとの説もあります。

 また、江戸時代中期の百科事典「和漢三才図会(わかんさんさいずえ)」には、黒豆からモヤシにしたものを乾燥させ、よく煎ってから服用すると、しびれや膝の痛み、筋の引きつりなどに効くとの記載が。薬草として栽培されていたともいわれています。