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ボディビルダーの夫を持つプラスサイズ女性 体型批判があってもポジティブなメッセージを送り続ける理由に米国で注目
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自分の体形に自身が持てず、思い悩んだことがある人は少なくないでしょう。カナダには、大きな体型変化を経て自分自身の体を受け入れ、ボディポジティブなメッセージや愛する夫とのラブラブな日常を発信する「プラスサイズインフルエンサー」がいます。心ない言葉をかけられることもありますが、彼女はなぜ明るく前向きなのでしょうか。
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衣装チェンジ動画が拡散され、荒らしや誹謗中傷を受けた過去も
カナダ在住のコンテンツクリエイターであるアリシア・マッカーベルさんは、プラスサイズTikTokerとして知られています。米テレビ局NBCの朝番組「トゥデイ」電子版が特集したところによると、彼女が有名になったのは2019年のこと。TikTokでパートナーが自分より「10倍セクシー」だという人がトレンドになっており、夫のスコットさんと自分のことをアレンジして投稿すれば“バズる”と考えたそう。
予想通り彼女と夫は話題になり、現在では580万人以上のフォロワーがいます。マッカーベルさんが成功を確信していた理由は、彼女の夫がボディビルダーで、彼女のようなプラスサイズ女性と結ばれるのは「社会的な美の基準から見て伝統的なものではないから」だといいます。
それを裏付けるように、マッカーベルさんの投稿に寄せられるのポジティブな反応ばかりではありません。SNS上で誹謗中傷されたこともあります。昨年6月、夫とともにバスタオル姿で鏡の前に立ち、一瞬で結婚式に出席するためのシックな姿にドレスアップするという内容の動画を投稿しました。それは、瞬間的に衣装チェンジしたように見せるもの。SNS上ではよく見かける内容で、ほかのカップルもよく投稿しているようです。
ところがマッカーベルさんの動画は、現在までになんと300万回以上再生されています。拡散されたことで、一部から荒らし行為を受けてしまったのです。そして2日後、マッカーベルさんは自身のアカウントで、投稿に寄せられたコメントについて言及しています。
「美の基準では、私たちは意味をなさないからです。世界は私たちを見て、すぐに私よりスコットに価値を見出すでしょう。そして、辻褄が合わないから、人々は私の側に何かを足して辻褄を合わせようとします。『ああ、彼女は出会ったとき太っていなかったに違いない』とか『ああ、彼女は金持ちに違いない』とか。あるいは『彼はゲイに違いない』とか、『彼は太った女性をフェチにしている』とか言って、彼の側を減らそうとするんです」
しかしマッカーベルさんは、こうした荒らし行為に及ぶ人たちを咎めたりはしません。逆に、なぜそう考えるのか「納得がいく」というのです。それは彼女もまた、太っていると幸せな結婚生活やキャリアを築けないという誤解をしていた過去があったからだそう。
彼女自身、約10年前にはボディコンテストに出場するなど、さまざまな体のサイズを経験してきました。そうした過去を通して知った、ありのままの自分の体を受け入れる大切さを発信。そして、「私を見ることで、私が経験したことがどんなことなのかにもっと触れることができ、私を見ることであなたの人生にいる太った人たちにもっと寛容になれるなら、それは重要なことだと思います」と語っています。
(Hint-Pot編集部)