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胃もたれしにくい焼き肉の楽しみ方 頼む順番で気をつけることは? お肉のプロに聞いた
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季節を問わず、おいしく食べられる焼き肉。好きな部位をお腹いっぱい食べたいところですが、胃もたれやカロリーが心配という人もいるでしょう。回避するために、食べる順番や焼き方など、どんなことに注意すればいいのか気になるところ。そこで、食べた後に胃もたれしにくい焼き肉の楽しみ方について、近江牛の生産や販売、レストラン経営を行う大吉商店株式会社(滋賀県高島市)代表取締役社長の永谷武久さんに伺いました。
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お肉を注文する順番は? やはりタン?
注文は好きなものからしたいところですが、胃もたれを気にするのであれば、まずはタンなどの淡泊な味わいの部位から注文するのがいいでしょう。空腹時にいきなり脂分の多い霜降り系のお肉から食べるよりも、最初にタンなどの脂肪分の少ない部位やサラダから食べることにより唾液の分泌を促し、消化を助けることで、その後に霜降り系のお肉を食べても胃の負担になりにくいと考えます。
その次にロースやカルビなど、霜降り系の味が強いジューシーな部位、最後に赤身などの脂が少なめなあっさりとした部位を選ぶのがおすすめです。お肉本来の赤身肉の味の濃さで終えることで、お肉を食べた満足感を得ることができます。
お肉だけでなく、間にサラダや焼き野菜などをとるのも大切です。そうすることで、お肉の味を堪能した口の中をリセットしつつ、バランス良く食べることができます。お肉や野菜を楽しんだ後のシメは、スープやごはん、麺類を。
しかし、食後の胃もたれやダイエット中でカロリーなどを気にするのであれば、シメのメニューを頼むのはおすすめしません。そういうときは何をどの順番で食べるかというよりも、食べすぎや飲みすぎに注意することがなによりも大切です。また、タレや頼む部位などを工夫するといいでしょう。
タレよりも塩やワサビで 赤身肉は焼きすぎに注意
お肉には、塩が合う部位やタレが合う部位などがあります。タレは味が濃くなる分、アルコールやごはん類などの炭水化物などが欲しくなる傾向もあるので、つい食べすぎたり、飲みすぎたりということが起こりやすくなります。
食べすぎ、飲みすぎが気になる場合は、タレではなく塩やワサビなどでお肉を食べてみるのもいいでしょう。お肉本来の味わいが楽しめて満足度が上がると思います。また、お肉の旨みを引き出す薬味をうまく利用することもおすすめです。
ダイエット中でカロリーを気にする方なら、高たんぱく質で脂肪分が少ない赤身肉をメインに、野菜を一緒にとるといいでしょう。脂質の多い部位は甘みや旨みも強いのでおいしく感じますが、その分、胃への負担にもつながりやすいです。胃もたれが気になる方も、あっさりとした赤身系のお肉を選ぶといいと思います。
赤身のお肉は、火を通しすぎるとパサパサとして固く感じることもあります。赤身のお肉は鮮度のいいものを、あまり火を通しすぎないように焼いてよく噛んで食べることで満足感につながりますよ。
大吉商店株式会社代表取締役社長。1896(明治29)年創業「大吉商店」4代目。家畜商、食品衛生管理者、調理師、栄養士などの資格を保有。23歳で経営者となり、百貨店との取引、牧場の経営、近江牛加工品の開発、海外へのブランド展開などを行う。
(Hint-Pot編集部)