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ライフスタイル

賃貸の部屋選び 間取りは重要? 失敗しないポイントを不動産のプロが解説

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:姉帯 裕樹

せっかく部屋を借りるなら自分の好みを反映させたい…それでも妥協してはいけないポイントとは?(写真はイメージ)【写真:写真AC】
せっかく部屋を借りるなら自分の好みを反映させたい…それでも妥協してはいけないポイントとは?(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 部屋選びは、自分自身の生活の拠点を決めることなのでとても大切です。失敗しないためにはどうすればいいのでしょうか。人気連載のタワーマンションシリーズでアドバイスをいただいている、東京・中目黒「コレカライフ不動産」の姉帯裕樹さんに、プロの目線から教えていただきました。今回のテーマは「部屋を借りる際に妥協しないほうがいいこと」です。

 ◇ ◇ ◇

選ぶポイントは「部屋」より「場所」

「あくまでも“自分だったら”という私見にはなりますが……」との前提で、姉帯さんは部屋選びで妥協しないポイントを次のように解説します。

 独身で賃貸を選ぶ場合、絶対に妥協しないでほしいと思っているのは、ライフスタイルに合っている「場所」かどうかです。間取りの良さや新築かどうか、バス・トイレ別など「部屋」の条件を見て物件を決める方が多いのですが、「その土地の交通の便が良いか」は、生活の豊かさに直結するためきちんと考慮したほうがいいでしょう。

 たとえば、東急電鉄東横線と東京メトロ日比谷線が乗り入れ、快速が止まる中目黒駅周辺に住みたいと思っていたけれど、バス・トイレが一緒になっているユニットバスの部屋ばかりだから……と、その近くの祐天寺駅付近の部屋に決めたとしますよね。その場合、2年後の更新の際に中目黒に引っ越してくるケースが多いんですよ。

 仕事などで毎晩遅くなる人が、少し広い部屋がいいから……と駅から遠い部屋を選んでしまった場合も同様。寝に帰るだけの生活をしていると、部屋が広いことよりも「すぐ帰れる」ほうがよほど心の栄養になると思います。

部屋の中は工夫しだいで豊かに

 部屋の中は、工夫しだいで広く見せることができたり、おしゃれな家具を置いて愛着をアップさせたりすることができます。たとえ部屋のお風呂がユニットバスであっても、最寄りの銭湯やサウナ施設を利用すれば贅沢気分を味わうことができます。

 でも、部屋がある場所だけは、何をどう頑張っても変えることができません。駅から徒歩15分の家は、台風の日でも雪の日でも15分歩かなければいけませんからね。

 ただし、結婚後は子どもが快適に過ごせる環境を考えることも大切です。場所だけではなく、部屋の条件も妥協せずに選んだほうがいいでしょう。

(和栗 恵)

姉帯 裕樹(あねたい・ひろき)

「株式会社ジュネクス」代表取締役。宅地建物取引士の資格を持ち、不動産取り扱い経験は20年以上を数える。独立した現在は目黒区中目黒で不動産の賃貸、売買、管理を扱う「コレカライフ不動産」として営業中。趣味はおいしいラーメンの食べ歩き。