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JR中央線の駅 購入&賃貸で住むべきベスト3は? 不動産のプロが指南

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:姉帯 裕樹

大規模な商店街も「高円寺」駅の名物【写真:写真AC】
大規模な商店街も「高円寺」駅の名物【写真:写真AC】

 東京の中心ともいえる「東京」から大繁華街の「新宿」やベッドタウン駅の「吉祥寺」、「立川」、「八王子」などをつなぐJR中央線(中央快速線)。明治時代から開発が進み、駅ごとの個性も豊かです。そんな中央線の中から「住むならここ!」という街を、不動産取り扱い経験20年以上を数えるプロがチョイス。賃貸と購入から見たおすすめの上位3駅を、その理由と併せてじっくりと見てみましょう。

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都心と多摩地区をつなぐ、東京屈指の人気路線

「東京」(東京都千代田区)から「名古屋」(愛知県名古屋市)までを結ぶJR中央本線。そのうち首都圏を走る「高尾」(東京都八王子市)までの区間は、一般的に中央線や中央快速線などと呼ばれ、多くの人に愛されてきました。

 その歴史は古く、1889年(明治22年)には「新宿」(新宿区)から「八王子」(東京都八王子市)間が開通。また、不動産関連企業が実施する「住みたい街ランキング」調査では「吉祥寺」(武蔵野市)がほぼ常連になるなど、令和の今も人気を保ち続けています。ちなみに当初2020年度に予定されていたグリーン車の導入は先日に2回目の遅れが発表され、現在は24年度末の見込みだそうです。

 今回はそんな中央線について、物件購入と賃貸の面からそれぞれのおすすめ駅をチェックしてみましょう。教えていただくのは東京・中目黒で賃貸を中心に取り扱う「コレカライフ不動産」の姉帯裕樹さんです。

「新宿」から少し離れるだけで驚きの安さ

【物件を購入する場合の1位:「高円寺」(杉並区)】

「意外に思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、僕の中で今最も熱いのは『高円寺』。『新宿』から快速でわずか2駅、7分という好立地にありながら、なぜか地価が安いので、購入を狙うなら絶対にお得です。

 どのくらいお得かというと、例えば『吉祥寺』で6000万円台程度の物件と駅からの距離や平米数がほぼ同条件の物件が、『高円寺』なら1000万円前後安く購入できてしまうケースもあります。1000万円あればその分、中古のリフォームや良い家具の購入、子どもの教育などに使えたり、家族で海外旅行に行ったりできますよね。

 しかも『高円寺』は環七が通っていて、渋滞は別として車の便もいい。ひと昔前はかなりやさぐれたイメージでしたが、今はおしゃれな洋服店や安い小売店などが商店街に集まり、とても住みやすくなっています」

【物件を購入する場合の2位:「荻窪」「西荻窪」(ともに杉並区)】

「こちらも価格が安定していて住み心地が良いエリア。土地や物件の相場も『高円寺』より安いので、ある程度家計を引き締めたいと思っている方におすすめです。もちろん、安いからといって住環境が悪いということはなく、そこはさすがの杉並区。教育面でもサポートがしっかりしていて、古くからの飲食店、老舗ラーメン店も充実しています。

 快速と通勤快速が停まる『荻窪』は駅北側にスーパーマーケットの『西友』があります。北口ロータリーからは青梅街道が近く、路線バスが発達しているので利便性も高いのが魅力です。快速が停まる『西荻窪』は少し不便な分、今まさに発展途上で住み心地の良さが各段に上がってきています。これから狙うなら荻窪界隈。これは鉄則でしょう」

【物件を購入する場合の3位:「吉祥寺」】

「3位はやはり『吉祥寺』。車でのアクセスが悪く高速道路も遠いと、ある意味ではすごく不便な街ですが、それを引いても余りある魅力があります。

 武蔵野市は子どもに対するサポートが厚いのも魅力。『井の頭公園』など緑が豊富で、質の良いお店が並んでいるので買い物に困ることもありません。ただ……その分人気もあって値段は高くなるので、ある程度お金に余裕がある人が選ぶ街になるでしょう」