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トレーラーを改造 完成までに5年 約2300万円をかけて夢を実現した夫婦が米国で話題
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近年、キャンプ好きや自由な暮らしへの憧れからキャンピングカーを購入するなど、居住スペースのある車で旅に出る様子をSNSなどで見かけるようになりました。米国では、「定年後は旅に出たい」という思いから、ある夫婦が5年の歳月をかけて中古のセミトレーラーを改造。豪華なモービルホームが完成するまでの道のりが話題になっています。
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定年後は旅へ 夫婦で叶えた夢の生活
らせん階段に読書室、バスタブ付きのバスルームまで完備したモービルホーム。この夢のような住まいで暮らしているのは、クレイトン・バラバノフさんと妻のテレサさんです。バラバノフ夫妻が5年の歳月と18万ドル(約2300万円)の大金をかけて、老朽化した中古のセミトレーラーを購入して改造したことを特集したのは、米メディア「インサイダー」でした。
定年後は旅に出たいと考えていたバラバノフ夫妻。米国やカナダの風光明媚なハイウェイを移動しながら老後を過ごす夢を思い描いていました。しかし、彼らの条件に合うモービルホームがなかなか見つからなかったそうです。
「メーカー製のモービルホームでは満足できなかったんです。休暇を過ごすだけでなく、そこで一年を通して暮らせるとは思えませんでした」
そこでバラバノフ夫妻は、中古のトラックを購入し、自分たちで改造することに。カナダのバンクーバーにある自宅と同じような快適な住まいにしたいと考え、広々としたサステナブルな“移動する家”を作ることにしました。
「太陽光発電や水のリサイクルなど、トラックで使用する燃料を補うために二酸化炭素の排出量を減らす必要がありました」
バラバノフ夫妻は1年かけてブレーキやエンジンなどを作り直し、さらに中古のトレーラーも購入。当初、明確な計画はなかったので、「とにかくやってみよう」とホワイトボードに計画を立てて、作りながら変更を加えていったそうです。
充実した設備が整ったモービルホームが完成
トレーラーを居住空間として生まれ変わらせるために、多くの時間と労力を費やしてきたバラバノフ夫妻。5年間ほぼ毎日、何時間もかけて改造に取り組み、「ほとんど自分でやったんです」とクレイトンさんは語ります。あまりにもユニークな作りであるため、バラバノフ夫妻の構想を理解してくれる人を探すほうが、実際に作業することよりも困難なことだろうと思ったそうです。
妻のテレサさんは、材料の調達を担当。2020年から始まったコロナ禍のパンデミック時は難航しました。実は、まだ改造費の集計が終わっていないようで、正確な数字はわからないそうですが、概算で18万ドル(約2300万円)かかったといいます。
より快適な空間にするために、トラック部分には電子レンジと冷蔵庫を備えた簡易キッチン、座席の上にはロフトベッドを追加。またトレーラー部分にはオフィス、ガレージ、リビングルーム、ベッドルーム、図書室、バスルームなどいくつかの部屋があります。また、追加で2階へと続く省スペースのらせん階段も作りました。
「見た目も素晴らしいし、普通の階段を設置するよりも場所を取らないんだ」と語るクレイトンさん。モダンなキッチンには、太陽光発電で加熱するIHコンロなど、一般的な家庭用電化製品をそろえたそう。
夢のような空間を手に入れたバラバノフ夫妻ですが、「完成までにかかった5年でもっと早く旅に出られたかもしれない」と、あまりにも長い時間をかけて改造したことを少し後悔しているそう。それでも、「改造を本当に楽しんでいた」と語ります。
「人生はそう長くはありません。これからを有意義に過ごすつもりです。それが、私たちがこれからすべきことなんです」
バラバノフ夫妻は、自分たちで改造したモービルホームで米国やカナダをドライブしたり、バイクで絶景ポイントに出かけたりしながらこれからの時間を満喫する予定だそうです。
(Hint-Pot編集部)