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結婚式を催促する義母と義姉 今後の関係に悩む女性に夫婦カウンセラーがアドバイス
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教えてくれた人:夫婦カウンセラー・原嶋 めぐみ
「結婚とは女性が嫁ぐもの、夫の家に嫁入りすること」という感覚は、現代では薄れつつあります。しかし、夫の母やきょうだいからそうした対応を求められたら、どうすればいいのでしょうか。今回お話を伺ったのは、結婚式をめぐって義母や義姉から夫を立てるよう求められた女性。夫が間に入ってくれたものの、今後に不安があるようです。夫婦カウンセラーの原嶋めぐみさんによるアドバイスとともにお届けします。
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義母と義姉から結婚式をしつこく催促された20代女性
お話を伺ったのは、関東地方在住の遠山瑠未さん(仮名・29歳)。夫とは社内恋愛を経て入籍しましたが、コロナ禍で結婚式を延期し、今年に入ってようやく式を挙げるために動き始めました。ところが、思わぬ難関が待っていたといいます。以下は瑠未さんのお話です。
もともと、私も夫も「結婚式は挙げなくていい」と考えていました。私の地元は北関東、夫は九州南部なので、結婚式の場所や規模を考えただけで面倒くさくて。入籍したタイミングがコロナ禍だったこともあり、挙式はしない方向で夫と話していたんです。
けど、それを知った義母と義姉に猛反対されてしまいました。義姉は独身で夫の実家に住んでいます。2人は毎日のように電話やメッセージを送ってきて、結婚式を催促してきました。あまりに頻繁に連絡が来るので夫が「2人のことなのだから、これ以上口を挟まないでほしい」と伝えたのですが、義母と義姉はなぜか私に対して敵意を向けてくるようになってしまったのです。
2人から「我が家の嫁になったという自覚が足りない」「夫に恥をかかせるつもりか」など責められ、困ってしまった私は夫に相談。再度、夫から義母と義姉に苦情を入れてもらったのですが、余計にヒートアップするばかりで……。
招待客の扱いに差をつけるよう求められるなど要求がエスカレート
その後、夫から義母や義姉の連絡を受けなくていいと謝罪され、私はメッセージをアプリごと削除。着信拒否まではさすがにできませんが、電話は4~5回に1回だけ受けるようにしました。すると、義母から手紙が届いたんです。夫とともに中を確認すると、そこには結婚式に対する義母と義姉の要望がずらりと書き連ねてありました。
それは、夫の家の格を落とすような式場は許さないということ、そして夫側と私側の招待客とで食事や引き出物などに明らかな差をつけるよう求めるものでした。それを見た夫は「こんな男尊女卑が通ると思っているのか」と怒り心頭。すぐに海外赴任中の父親に連絡し、式は絶対に挙げないと宣言しました。
義父が間に入ったことで義母たちからの攻撃はそれ以降やんでいますが、今後、義実家との付き合いをどうしようかと悩み中です。
リスペクトを忘れずにいることが夫婦仲を良くしていく
夫婦カウンセラーの原嶋さんに、瑠未さんは今後どうすればいいのかお話を伺いました。
「男尊女卑思想が原因による離婚は、日本において離婚事由でもっとも多い『性格の不一致』に含まれています。夫のこうした思想が原因で離婚に至るケースが見受けられるのですが、今回の瑠未さんのケースのように、義母や義姉など同じ女性から男尊女卑思想を押し付けられた場合、対処に困ることが多いものです。ただ、そうした女性は男性に対し強く言えないことが多いので、瑠未さんが夫や義父を味方に付けたように、身近な男性に協力を仰ぐのが最適解になるでしょう。
ただ、何もかも反発するのではなく、すり合わせられる部分があるなら歩み寄りの姿勢を見せることも大切です。反りが合わなかったとしても、相手は大切な夫の母親。リスペクトの気持ちを忘れずにいることは、今後の夫婦仲を良くしていくために必要です」
(和栗 恵)