パートナーの異性関係は、夫婦の信頼を揺るがすことがあります。令和2年度の「婚姻関係事件数 申立ての動機別」の統計によると、妻が離婚を申し立てた際の「離婚したい理由」の第5位が「夫の異性関係」です。今回は、夫の浮気に悩んでいるという30代女性にお話を伺いました。夫婦カウンセラーの原嶋めぐみさんのアドバイスとともにお届けします。

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夫を紹介してくれた女友達と久々の食事会

　東海地方在住の遠山小枝子さん（仮名・38歳）は、10年前に結婚し、夫と一人娘の3人で暮らしています。これまでの結婚生活に不満はありませんでしたが「最近、夫の本音を知ってしまい、つらい毎日を過ごしている」といいます。以下は小枝子さんのお話です。

　夫とは共通の友人（女性）の紹介で知り合いました。お世辞を言うことなく、嘘をつくこともない、不器用ですが誠実なタイプだと思い、2年の交際を経て結婚。夫婦生活は月に数回程度ありましたが、強要してくることはありません。気分が乗らないときに断ってもそれを引きずる様子もなく、仲の良い友人のような気楽な関係で、最高のパートナーだと思っていました。

　しかし、昨年の初秋頃、夫の本当の気持ちを知ってしまう出来事があったんです。その日は、夫を紹介してくれた友人ともう一人の友人、そして私たち夫婦の4人で久々に集まることになりました。娘を実家に預けてから、少し遅れて集合場所の居酒屋へ行くと、すでにお酒を酌み交わす3人が。部屋は個室で、テーブルを挟んで2人ずつ座る掘りごたつタイプの席でした。入り口から見て奥側の席には、夫を紹介してくれた友人と夫が並んで座っていたので、私は必然的に夫の目の前の席に座りました。

　久しぶりにたっぷりとお酒を飲み、懐かしい話で盛り上がっていました。そんななか、私はふと小鼻周りの化粧崩れが気になり、そっとカバンを開けて手鏡を取り出しました。下を覗き込むようにして確認し、鏡をしまおうとした瞬間、机の下でしっかりと手をつなぐ友人と夫の姿がそこに映ったのです。