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パンプスを履いたら足の小指が痛い…内反小趾の可能性も 症状や予防法を医師が解説
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教えてくれた人:南雲 吉祥
内反小趾が重症化すると現れる症状とは 外反母趾とは変形する指に違いが
内反小趾が進行すると、足の小指の付け根が靴に当たって痛みを感じるようになります。また、小指付近にタコ、マメ、ウオノメができて痛むことも。内反小趾の重症度は、小指が親指側にどれくらい曲がっているかを計測することで判断します。30度以上の変形がみられる場合は、重度の内反小趾と言えるでしょう。
また、足のトラブルでは外反母趾がよく知られ、内反小趾と混同されることも少なくありません。その違いは、変形する部分にあります。足の親指の付け根が曲がっている場合は外反母趾、足の小指の付け根が内側に向けて曲がっている場合は内反小趾。このように外見から見分けると良いでしょう。
内反小趾になる主な原因は? 成長の早い子どもは早期治療が大切
内反小趾は、先天的な要因もあるとされますが、大部分が歩き方や履いている靴など後天的な要因で発症します。ヒールの高い靴やつま先が細い靴など、本来の足の形に合わない靴を履き続けると、歩いたときに足が前にズレて小指を圧迫し、内反小趾を引き起こす原因に。また、大きすぎたり小さすぎたりする靴でも足のアーチ構造が崩れ、やがて圧迫による足の指の変形につながるため注意が必要です。足を圧迫しない履き物を選ぶようにしましょう。
こうした原因は、子どもの内反小趾にも共通しています。ただし、子どもの場合は成長に伴って骨や靭帯も発達していくため、早期に治療することがなによりも重要です。
内反小趾の予防にはインソールが有効 ストレッチも行うと改善の期待大
内反小趾を予防するには、足のアーチ構造を作るためのインソールを用いるのが一般的です。医療機関で作成したインソールを普段使用している履き物の中に入れて、足のアーチ構造を取り戻すことで痛みを改善できるでしょう。また、小指の変形によって硬くなった筋肉をほぐすストレッチを行うことも有効です。
内反小趾にならないためには、足の指を圧迫しない靴を選ぶことが大切。高いヒールや先の細いパンプスなどは、内反小趾の重症化につながるリスクがあるので避けるようにしましょう。また、足の横アーチの崩れをサポートする機能性ソックスに替えてみるのもおすすめ。足の形が安定して歩き方を補正してくれるので、内反小趾の改善につながりますよ。
(Hint-Pot編集部)
南雲 吉祥(なぐも・よしあき)
整形外科専門医。医学博士。整形外科領域のがん治療医として活動。米国では再生医療の研究に従事する。趣味は総合格闘技。自身のけがの経験をいかし、現在はスポーツ整形外科医として、アスリートへのサポート活動を行っている。2023年6月、東京都港区白金台に整形外科と再生医療の専門クリニック「NAG整形外科」を開業。