海外ニュース
子猫にお乳をあげる保護犬 無償の愛に米国で感動広がる
公開日: / 更新日:
動物が自分の子どもをかわいがる姿には癒やされますよね。米国では、犬が子猫の世話をするという種を超えた愛情物語が話題に。子猫に対して母性が芽生えた犬は、なんと授乳を始めたそうです。
◇ ◇ ◇
犬が見せたあふれんばかりの母性 子猫に授乳も
米ミシガン州にある「ジャクソン・カウンティ・アニマル・シェルター」では今年3月、1匹の犬を保護することになりました。犬の名前は「ケラ」。米雑誌「ピープル」によると、ケラは妊娠していたそうです。
当時のケラの様子について、同シェルターの動物サービスディレクター、リディア・サトラーさんは「とても怯えていて、誰も近寄らせませんでした」と語ります。
そこで、ケラをサトラーさんたちのオフィススペースに移動させ慣れさせることに。するとケラは、しだいにサトラーさんたちと過ごすのが楽しくなっていったようです。
そして現地時間3月31日、ケラは無事に元気な10匹の子犬を出産。その数日後、ある親切な人が、捨てられていた子猫をシェルターに連れてきました。同シェルターのスタッフは、検査とミルクの準備のため子猫を事務所へ連れていくことに。すると、ケラがまさかの行動に出たそう。
「哺乳瓶が温まるのを待っている間、子猫が箱の中で鳴いていたんです。ケラはその子猫の鳴き声を聞いて、子猫のいる部屋の中に入ろうとドアを引っかきました」
スタッフはケラの行動の理由を理解できず、「どうしたの?」と聞きながら部屋のドアを開けました。すると、ケラはすぐに子猫の元へ走っていったといいます。
「ケラは子猫がいる箱の中に頭を突っ込んでいました。そのときケラが何をしているのかわからず、私は子猫を抱き上げようとしました。するとケラは、子猫を私の手から奪おうとして、子犬がいるところには戻ろうとしなかったんです」
そこでサトラーさんは、ケラが落ち着くように、子猫を子犬たちがいる場所へ移動。ケラはすぐに横たわり、子猫の世話を始めました。スタッフが子猫にミルクを飲ませるために連れ出そうとしても、ケラは子猫から離れようとしません。
そうして、すっかり子猫の“お母さん”になったというケラ。子猫は、ケラが寄り添ってくれているためか、鳴くこともないそうです。
ケラは献身的に子猫をサポートし、なんと授乳も始めました。その姿に、サトラーさんも驚きを隠せません。
「子犬たちはまだ目が開いていないから気づいていないけど、子猫を見たらちょっと変わった光景に驚くと思います。でも、気がつくかな? みんな仲良く寄り添って、並んで授乳されています」
離乳後は、子猫と子犬たちの里親募集が始まる予定だそう。優しいケラに育てられた子猫と子犬は、きっと新しい家族とも仲良く幸せに暮らせるでしょう。
(Hint-Pot編集部)