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和食の基本「一汁三菜」とは バランスの良い献立のコツを栄養士が解説
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教えてくれた人:和漢 歩実
「まごわやさしい」が選択のヒント
忙しい毎日、きっちりと栄養素を考える必要はありません。一汁三菜を用意すると決めたら、「まごわやさしい」の7つをヒントに献立の組み合わせを考えましょう。これは、バランス良く栄養を摂取するために古くから言われてきた、食材の頭文字を取ったもの。
「ま」は豆類、「ご」はゴマ、「わ」はワカメなどの海藻類、「や」は野菜類、「さ」は魚、「し」はシイタケなどのキノコ類、「い」はイモ類です。これらの食材を使うと、炭水化物やたんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維が摂取できます。コンビニエンスストアなどの惣菜を活用する際も、選択の目安にしてください。魚を肉にしてもかまいません。ただし、毎日肉ばかりは避けましょう。
献立で気をつけたいポイント
現代の日本人の食生活は、カルシウムや食物繊維が不足しがちである一方、塩分をとりすぎるという傾向があります。カルシウムや食物繊維をしっかりとるためには、副菜を意識することが大切。カルシウムに関しては、吸収効率が比較的良い牛乳やヨーグルトなどの乳製品を適量とることもポイントです。
調味料には、しょうゆやみそなど塩分濃度の高いものが多いです。気になる場合は減塩タイプを使うか、酢やだしの旨味を活用するのも効果的。漬け物や梅干しも塩分が多いため、食べる量に気をつけましょう。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾